目次
インターネットを通じて自由に取引できる仮想通貨に関心が集まっている一方で、SNS広告や知人を通じて勧誘されたセミナーによる仮想通貨詐欺の被害が増加しています。
そこでこの記事では、
- 注意が必要な仮想通貨セミナーの特徴とは
- セミナーによる仮想通貨詐欺の被害事例から見る手口
- セミナーによる仮想通貨詐欺の見分け方
- 仮想通貨詐欺における返金請求の可否
これらについて、解説します。
注意が必要な仮想通貨セミナーの特徴とは
仮想通貨で投資を始める際、セミナーへの参加を検討する方も多いのではないでしょうか。
ですが仮想通貨セミナーを開催している業者の中には、悪質な詐欺業者が紛れ込んでいることがあります。
そこで、注意が必要な仮想通貨セミナーの特徴をご紹介します。
メールやDM、知人から勧誘されるセミナー
副業サイトや不特定多数に一斉送信されるメール、InstagramやTwitterなどのSNSを通じて送られてくるDM(ダイレクトメッセージ)、知人からの勧誘による仮想通貨セミナーには注意が必要です。
なぜなら、メールやDMで集客をしている仮想通貨セミナーの業者は詐欺である可能性が高く、高額の参加費や高額な契約を迫られる可能性があるからです。
また、知人からの勧誘による仮想通貨セミナーは、マルチ商法による仮想通貨詐欺の被害に巻き込まれる可能性があるからです。
セミナーへの参加を希望している場合は、金融庁に登録されている仮想通貨取引所が開催しているセミナーなど、運営元がはっきりしているセミナーに参加するとよいでしょう。
参加費が高い
参加費の高いセミナーには注意が必要です。
なぜなら、セミナー参加費により儲けを得ており、実際に仮想通貨による投資を行っていない可能性もあるからです。
参加費無料のセミナーでも、セミナー終了後に高額な契約を迫られることもあるため注意が必要です。
セミナーへの参加を希望している場合は、金融庁に登録されている仮想通貨取引所が開催しているセミナーなど、運営元がはっきりしているセミナーに参加するとよいでしょう。
セミナーによる仮想通貨詐欺の被害事例から見る手口
仮想通貨のセミナーに参加し詐欺の被害時遭った30代女性の事例をご紹介します。
登録している副業情報サイトから紹介されたセミナーに参加したところ、「仮想通貨を購入して海外業者に預けると、1日1%の配当がつく」「入金から20日経過すればいつでも出金できる」などと説明され、契約をしました。
紹介された海外業者のサイトが英語で書かれていたため、セミナーの担当者にサイトへの無料登録手続きを代わりに行ってもらったといいます。
帰宅後、インターネット上で150万円分の仮想通貨を購入し、紹介された海外業者に購入した仮想通貨を預けました。
20日が経過したので、海外業者に出金したいと連絡したところ、「出金希望者が多く、出金までに時間がかかる」と言われ、結局出金できないまま事業者と音信不通になってしまったということです。
被害事例のポイント
- 副業サイトから紹介されたセミナーに参加
- 1日1%の配当がつく
- 出金できず、最後は音信不通に
①副業サイトから紹介されたセミナーに参加
仮想通貨セミナーに参加するきっかけは様々ですが、悪質な副業サイトからの紹介や、SNS広告、知人からの勧誘が多い傾向にあります。
仮想通貨に関するセミナーを開催する業者の中には、悪質な詐欺業者が多く紛れ込んでいるため、参加する際はくれぐれもご注意ください。
②1日1%の配当がつく
「1日1%配当がつく」など、必ず儲かるといった意味を持つ言葉で勧誘することは、詐欺師の常套手段です。
仮想通貨をはじめとする投資は、損失を抱えるリスクを伴うものです。
儲かるなどのメリットだけを誇張して、リスクに対する説明が一切ない場合は詐欺の可能性が高いと考えられるため、くれぐれもご注意ください。
③出金できず、最後は音信不通に
仮想通貨詐欺では、出金をしようとすると「出金希望者が多く、出金まで時間がかかる」などと言われ、いつまでたっても出金できないとううケースが発生しています。
また、出金を依頼すると「出金には手数料がかかる」など、さらにお金を振り込むよう要求する事例も確認されています。
預けた仮想通貨やお金は出金できないまま、事業者と連絡が取れなくなってしまいます。
では、仮想通貨のセミナーに参加したい場合、どのように見分けたらいいのでしょうか。
また、仮想通貨詐欺に騙されないためにはどうしたらよいのでしょうか。
次項でセミナーによる仮想通貨詐欺の被害を防止する対策をご紹介します
セミナーによる仮想通貨詐欺の見分け方
ではここで、セミナーによる仮想通貨詐欺を見分ける方法をご紹介します。
仮想通貨交換業の登録業者か確認する
仮想通貨への投資を持ち掛けられた際は、事業者の情報を必ず確認するようにしましょう。
2017年4月1に施行された改正資金決済方により、仮想通貨交換業者の登録がなければ国内で仮想通貨と法定通貨との交換サービスを行うことができません。
そのため、登録されていない事業者はすべて詐欺だと考えましょう。
金融庁から認可を受けている事業者は、こちらから確認できます。
「必ず儲かる」という言葉を鵜呑みにしない
仮想通貨は価格の変動が多いため、将来必ず値上がりするという保証はどこにもありません。
儲かるなどのメリットだけを誇張して、リスクに対する説明が一切ない場合は詐欺の可能性が高いと考えられるため、くれぐれもご注意ください。
契約内容が十分理解できない場合は契約しない
仮想通貨は数多く存在しており、取引におけるリスクなどは仮想通貨ごとに異なります。
そのため、仮想通貨の実体を確認することは難しく、仮想通貨を取り扱うこと自体にリスクがある場合があります。
仮想通貨に関するトラブルになっている事例では、契約内容が理解できないまま契約してしまうケースも多く確認されています。
取引する仮想通貨に関する説明を受け、仮想通貨の特性や実体、契約内容が理解できない場合は、契約を断ってください。
「必ず儲かる」「将来値上がり確定」などメリットだけを誇張して、特性やリスクなどを説明してくれない事業者での契約はしないようご注意ください。
金融庁の相談サービスを利用する
金融庁は仮想通貨を含む「金融サービスに関する」に関する相談窓口を解説しています。
「知人から勧められた投資は詐欺ではないか?」といった相談などもできるため、お金を支払う前に、電話で相談してみることをお勧めします。
金融サービス利用者相談室
☎0570-016811
(平日10:00~17:00)
※IP電話・PHSからは、03-5251-681
仮想通貨詐欺の被害は返金できる?
当サイトに、「仮想通貨で詐欺の被害に遭ったが、返金はできるか?」というご相談が多数寄せられています。
結論からお伝えしますと、被害状況によって異なりますが、返金請求が困難になるケースが非常に多くなっています。
なぜなら、仮想通貨による送金は、国内の銀行口座振り込みよりも流れが追いにくく、送金先の個人情報開示が困難だからです。
一度送金してしまうと、大切なお金は二度と戻ってこないかもしれません。
被害を未然に防ぐためにも、仮想通貨への投資を始める前は、家族や友人に相談することをおすすめします。
仮想通貨の返金詐欺(着手金詐欺)
仮想通貨詐欺の返金を謳った着手金詐欺が横行しています。
仮想通貨詐欺の返金を謳っている業者の中には、返金がほぼ不可能であるにもかかわらず、返金ができると嘘をつき、着手金を騙し取る悪質な業者が混ざっていることがあります。
また、高額な着手金を請求しながらも返金解決に至らない「弁護士による二次被害」も確認されています。
詐欺被害解決に向け、助けを求めた先でも詐欺被害に遭ってしまうなんてことにならないよう、仮想通貨詐欺被害での返金依頼を検討している場合は、くれぐれもご注意ください。
仮想通貨詐欺には要注意!
仮想通貨詐欺は、被害に遭ってしまうと返金請求が非常に困難になっています。
仮想通貨詐欺による被害を未然に防ぐためには、投資を始める前に金融庁の相談窓口を利用することが効果的です。
<金融サービスに関するご相談はこちら>
●金融サービス利用者相談室
☎0570-16811(平日10:00~17:00)
※IP電話・PHSからは、03-5251-6811
<不審な電話などを受けたら>
●消費者ホットライン
☎188
●警察相談専用電話
☎#9110(平日8:30~17:15)
また、詳しい手口を事前に知っておくことも大切なので、こちらの記事もあわせてご参照ください。
当サイトの願いは、仮想通貨詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。
この記事を通して、少しでも多くの方が詐欺被害を未然に防げることを願っております。