「警察官になりすまし結婚詐欺」男に実刑判決が出た理由や詳細を解説
 

目次

 

結婚詐欺とは、結婚する気がないにもかかわらず、結婚を出しにして相手からお金や金品を騙し取る詐欺の一種です。

 

結婚詐欺は、恋愛感情につけこみお金を騙し取る卑劣な犯行であるにもかかわらず、警察に被害を訴えても詐欺罪として立証することが難しいケースも多くありますが、2023年3月、結婚詐欺を働いたとして大阪市に住む35歳の男が詐欺の疑いなどで逮捕されるという事例が報道されました。

そして2023年10月、男は大阪地裁に2年4カ月の実刑判決がを言い渡されました。

 

そこでこの記事では、実刑判決を言い渡された結婚詐欺の事件の詳細や、結婚詐欺で問える罪や量刑について、詐欺返金110番が詳しく解説していきます。

 

実刑判決を言い渡された結婚詐欺事件の詳細とは

実刑判決を言い渡された結婚詐欺事件の詳細とは

 

警察官のキャリア官僚になりすまし、“結婚詐欺“の手口で女性から195万円を騙し取った罪などでに問われていた元トラック運転手の男(36)が、大阪地裁に懲役2年4か月の実刑判決を言い渡されました。

 

男は2019年~2022年ごろまでの間、マッチングアプリで知り合った女性に対し、「自分は警察官僚」などと身分を偽り、計195万円を騙し取るなどした詐欺の罪や、警察官に身分を偽る際、男の親戚宅から警察官の制服を盗んだ罪にも問われていました。

 

男は結婚するつもりがないにもかかわらず、被害女性に対してプロポーズをするなどして婚約関係を装い、お金を要求していたといいます。

 

また男は被害女性に対し、警察官の制服を着た写真を送ったり、会う際にも制服を着用するなど、本物の警察官だと信じ込ませたうえで、

「捜査の都合で口座を凍結され、通勤定期代25万円が払えなくなった」

「同僚から120万円の借金をした。返さないと懲罰となる」

「あなたの家族が身辺調査で問題があった。裏工作するために50万円が必要」

など、金の無心を繰り返していたということです。

 

その後、男の妻からの連絡で騙されていたことに気が付き、本当の職業はトラック運転手だったという事実が発覚しましたが、本当の妻も男の職業が警察官だと騙されていたといいます。

 

男はこれまでの裁判で、起訴内容を全て認めています。

 

検察側は、「警察官の制服などを用いて言葉巧みに被害者をだまし、長年にわたり心情を踏みにじったきわめて悪質な犯行」として懲役3年を求刑しました。

一方で弁護側は、「最初から金を騙し取る目的だったわけではなく、弁済の意識もある」などとして、執行猶予付きの判決を求めていました。

 

大阪地裁は、被害弁償が全くされていない点なども踏まえ、男に懲役2年4カ月の実刑判決を言い渡しました。

 

 

結婚詐欺とは?結婚詐欺で問える罪とは?

結婚詐欺とは?結婚詐欺で問える罪とは?

 

結婚詐欺とは、結婚する気がないにもかかわらず、結婚を出しにして相手からお金や金品を騙し取る詐欺の一種です。

 

詐欺師はお金を騙し取るなどの目的が達成されると被害者の前から姿を消し、そこではじめて詐欺が発覚するケースが多く確認されており、今回ご紹介した結婚詐欺の逮捕事例では、逮捕された男の妻から連絡があったことがきっかけで結婚詐欺が発覚しました。

 

結婚詐欺の被害はお金だけでなく、将来を真剣に考えていたパートナーに騙されていたなど、心にも大きな傷を与える悪質な詐欺です。

 

では、結婚詐欺はどんな罪に問えるのでしょうか。またどんな量刑を望むことができるのでしょうか。

次項で詳しく解説していきます。

 

結婚詐欺で問える罪とは?

 

結婚詐欺に適用されると考えられる罪は、刑法第246条の「詐欺罪」です。

詐欺罪は、ただお金を騙し取られただけでは成立せず、下記4つの構成要件が全て立証されることで、はじめて詐欺罪が成立します。

 

詐欺罪の構成要件

1.欺罔(ぎもう)
人を騙すために嘘をついていること

2.錯誤
被害者が嘘を信じ込んだ状態になること

3.交付
被害者が自らの財産を差し出すこと

4.財産移転
交付した被害者の財産が、加害者や第三者の手に渡った状態になること

 

詐欺罪では、欺罔行為を立証することが一番難しいとされています。

欺罔行為とは加害者が被害者を確実に騙す意図のことで、加害者が「本当に結婚するつもりで交際していたが、借りたお金を返すことができなくなってしまった」などと言ってしまえば、確実に騙す意図があったかどうかの証明が難しくなってしまうからです。

 

しかし今回ご紹介した事例では、

  • 警察官ではないにもかかわらず警察官になりすましていた
  • 妻がいるにもかかわらずプロポーズするなど婚約関係を装っていた

以上のことから、確実に相手を騙す意図があったことが認められるため、詐欺罪が適用されたと考えられます。

 

 

詐欺罪の量刑とは?

 

詐欺罪は、罰金刑がなく懲役のみの重罪です。

詐欺罪では10年以下の懲役が科せられますが、過去に前科のない初犯だった場合は、3年以下の懲役や執行猶予判決が付されるケースが見られています。

 

では、今回ご紹介した結婚詐欺の事例では、なぜ初犯であったにもかかわらず執行猶予が付されず、実刑判決という重い処罰が下されたのでしょうか。

それは

  • 警察官の制服等を用いて言葉巧みに被害者を騙したこと
  • 被害者の精神的苦痛は大きい悪質な犯行であること

など、非常に卑劣な犯行であったことから、懲役2年4カ月の実刑という厳しい判決が下されたものだと考えられます。

 

 

結婚詐欺の被害は返金請求できる?

結婚詐欺の被害は返金請求できる?

 

当サイトに、「結婚詐欺の被害に遭った場合は返金請求できる?」というご相談が寄せられたことがあります。

 

結論からお伝えしますと、被害状況によって異なりますが、返金請求が困難になるケースが非常に多くなっています。

なぜなら、結婚詐欺師は偽名を使っているケースが多く、人物を特定することができない場合は民事裁判を起こすこともできないからです。

 

今回ご紹介した事例は、結婚詐欺師が逮捕・起訴されていますが、犯人に返済能力がない場合、返金を望むことはできません。

また、警察は返金解決などの民事には介入してくれないため、返金を求めるためには民事裁判を起こす必要がありますが、裁判に勝訴したとしてもこちらも同様に、犯人に返済能力がなければ返金を望むことはできません。

 

結婚詐欺は、お金を騙し取られるだけでなく、人の気持ちを欺く非常に悪質な犯行であるにもかかわらず、返金を望める可能性も低いという心苦しい詐欺被害なのです。

そのため、結婚詐欺は未然に防ぐことが何より大切になってくるため、恋人や婚約者にお金を要求されたら、家族や友人などの第三者に相談することを強くお勧めします。

 

 

結婚詐欺には要注意!

結婚詐欺には要注意!

 

今回ご紹介した結婚詐欺の逮捕・起訴された男は、マッチングアプリで知り合った女性に対して警察官であると身分を偽って交際・婚約をしてお金を要求していたにもかかわらず、すでに結婚していたという卑劣な手口で結婚詐欺を働いていました。

 

結婚詐欺は、「結婚したい」という気持ちを悪用した非常に悪質な犯行です。

結婚詐欺で詐欺罪に問うことは難しいとお話ししましたが、今回ご紹介した結婚詐欺の逮捕・起訴事例のように、実刑判決が科せられることもあるため、結婚詐欺の被害に気が付いた場合は、速やかに警察に相談してください。

 

 

当サイトとしての願いは、結婚詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。

この記事を通して、今被害に遭っている方がこれ以上被害が拡大しないこと、一人でも多くの方がふみとどまれることを願っております。

 

結婚詐欺の詳しい手口はこちらの記事で解説していますので、あわせてご参照ください。

結婚詐欺の詳しい手口

 

 

 

 

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