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近年、日本全国で特殊詐欺の被害が急増しており、被害額も非常に高額になるケースが相次いでいます。
手口もどんどん巧妙化しており、日々の注意喚起も追いつかないほど新たな手口による詐欺被害が発生している状況です。
そんな中、日本に住んでいる中国人を狙った特殊詐欺が発生していることをご存じでしょうか。
そこでこの記事では、日本に住む中国人を狙った特殊詐欺の被害事例や、特殊詐欺の手口について、解説します。
日本に住む中国人を狙った詐欺の被害事例
徳島県に住む中国籍の女性に「あなたのマイナンバーカードが詐欺事件に利用されている」などと話す嘘の電話があり、現金3180万円を騙し取られる詐欺事件が発生しました。
警察によりますと、2023年5月、被害女性のもとに中国の公安当局の警察官を名乗る男から中国語で「マイナンバーカードが詐欺事件に利用されている。あなたも共犯で逮捕することになる」などという電話がかかってきたといいます。
その後、中国の警察官を名乗る複数の男から、「保証金5200万円を支払えば調査する」といった内容の電話や、「調査の結果に異状がなけでば逮捕されず、保証金は返金される」などと説明されたということです。
女性は、指定された口座に6回にわたり計3,180万円を振り込みましたが、期限が過ぎても返金がなく連絡がつかなくなったことから、日本の警察に相談し、事件が発覚しました。
警察は、在日の中国人を狙った特殊詐欺とみて捜査を進めるとともに、日本に住んでいる中国人に向けて注意を呼び掛けています。
日本に住む中国人を狙った特殊詐欺の手口とは
日本に住む中国人を狙った特殊詐欺は、いったいどのような手口で行われているのでしょうか。
そこで、日本に住む中国人を狙った特殊詐欺の手口を解説します。
特殊詐欺の手口
日本に住む中国人を狙った特殊詐欺では、中国の公安局や中国大使館の職員などを名乗る人物から電話があり、お金を要求される詐欺事件が相次いでいます。
その際、中国の公安局や中国大使館の職員などを名乗り、中国語を話す人物から、
- あなたのマイナンバーカードが犯罪利用されている
- あなた名義の口座が犯罪に使用されている
- あなたの携帯電話番号が犯罪に使用されている
- 中国からあなた宛てに不正な郵便物が届いている
- 払えなければ強制送還される
などと脅され、高額な支払いを要求される事例が多く見られています。
これは、「お金を払わないと逮捕・強制送還されることになる」などと脅しをかけお金を騙し取る詐欺の手口です。
その他にも、入国管理局や上海警察などを騙った同様の電話による詐欺被害も確認されているため、騙されないようくれぐれもご注意ください。
不審な電話を受けた際は、消費者ホットラインや警察相談専用電話にて、まずは一度ご相談ください。
偽装誘拐詐欺の手口
中国人留学生が自ら偽装誘拐を自作自演し、両親にお金を支払わせる詐欺の手口も確認されており、警視庁は警戒を強化しています。
先ほどご紹介した中国大使館や中国公安当局などを騙る電話でお金を騙し取ったあと、さらにお金を要求する際に、「誘拐されたふりをして、親に身代金を支払わせろ。そうしたらすべての事件を終わりにできる」などと脅し、お金を騙し取る事例が発生しています。
偽装誘拐詐欺は、特に日本に留学している中国人がターゲットになっており、犯人から脅迫されて自分自身で誘拐を自作自演し、両親にお金を要求するメッセージを送信するというものです。
「あなたは逮捕される」「口座や携帯電話が犯罪利用されている」などの電話があった場合は詐欺だと考えられるため、絶対にお金を支払わず、すぐに警察に通報するようにしてください。
中国人を狙った特殊詐欺には要注意!
特殊詐欺の手口は年々巧妙化しており、日本人の被害も深刻化しています。
その一方で、新たな手口として日本に住んでいる中国人を狙った特殊詐欺も急増しているため、非常に注意が必要です。
中国語を話す中国公安当局や中国大使館の職員などを名乗る人物から、「逮捕」や「強制送還される」などと脅されるような電話がかかってきた場合は詐欺だと考えられるため、すぐに警察に相談してください。
当サイトの願いは、特殊詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。
この記事でを通して、少しでお多くの方が詐欺被害を未然に防げることを願っています。
特殊詐欺の詳しい手口はこちらの記事でご紹介していますので、あわせてご参照ください。