目次
仮想通貨の流通とともに注目を集めているNFTですが、一方でNFTを悪用した詐欺被害が急増しています。
そこでこの記事では、
- NFTとは
- NFT詐欺で良くみられる手口
- NFT詐欺の被害防止対策
- NFT詐欺被害における返金請求の可否
これらについて詐欺返金110番が解説します。
NFTとは
NFT(Non-Fungible Token)は、日本語で非代替性トークンと呼ばれています。
トークンとは仮想通貨と同義で、非代替性とは他のものに代替できないということを意味します。
モナ・リザなど世界的に有名な絵画の原画は唯一無二の存在ですが、デジタルアートや音楽などは簡単にコピーができるため、どのデータが原版なのか区別がつかなくなってしまいます。
ですが、NFTを用いることでデジタルデータにも「唯一無二」の価値を与えることができるようになったのです。
アートなどのデジタル作品を流通させやすくなったことでNFT市場は拡大を続けていますが、一方でNFTを悪用した詐欺が急増しています。
そこで事項では、NFT詐欺で良くみられる手口をご紹介します。
NFT詐欺で良くみられる手口
NFT詐欺では、いったいどのような手口が使われているのでしょうか。
そこで、NFT詐欺で良くみられる手口4つをご紹介します。
- 偽のNFTを販売する手口
- ラグプル(出口詐欺)による手口
- フィッシング詐欺による手口
- インスタ・Twitter上でのNFT詐欺の手口
偽のNFTを販売する手口
NFTマーケットプレイスでは、本物と全く同じコピー作品が出品されていることがあります。
また、デジタル作品の作者になりすまし、勝手に作品をNFT化して売り出す事例も確認されています。
NFTマーケットプレイスの運営では、偽物のNFTが販売されないよう対策を講じていますが、一進一退の状態が続いているようです。
NFTを購入する際は、偽物を購入しないよう、くれぐれもご注意ください。
ラグプル(出口詐欺)による手口
ラグブル(出口詐欺)とは、偽のプロジェクトで出資を募ったあと、集めた資金を持ち逃げする詐欺の手口です。
古典的な詐欺手法ではありますが、ラグプルによるNFT詐欺が横行しているため、NFT購入の際はくれぐれもご注意ください。
フィッシング詐欺による手口
本物そっくりの偽NFTマーケットプレイスから、ログイン情報などの個人情報を盗み取るフィッシング詐欺による手口です。
NFTマーケットプレスを装い、ユーザーへフィッシングメールを送り付け、偽のログイン画面へ誘導します。
フィッシング詐欺は、NFT業界のみならず、インターネット全般で見られる詐欺の手口です。
フィッシング詐欺の詳しい手口や対策はこちらの記事で紹介しているので、あわせてご参照ください。
インスタ・Twitter上でのNFT詐欺の手口
インスタやTwitter上でオリジナル作品を投稿している人をターゲットにしたNFT詐欺の手口です。
あなたの作品を購入したいから、NFTマーケットプレイスで出品してくれないか?
あなたの作品を購入したいから、このサイトを通して出品してくれないか?
http://xxxxsnkgkab~~~~
など、NFTを高値で購入したいといった内容のメッセージが送られてきます。
詐欺師の言うとおりにURLを踏んでしまうと、フィッシングサイトへ誘導され、個人情報やお金を騙し取られる可能性があります。
インスタやTwitter上で自作イラストなどを投稿している方は、くれぐれもご注意ください。
NFT詐欺の被害を防ぐための対策
ここで、NFT詐欺の被害を防ぐための対策をご紹介します。
出品者情報を確認する
NFTを購入する前に、出品者情報を入念に確認することが大切です。
出品者のSNSや公式サイトも併せて確認することで、偽物と見分けるための材料となります。
偽のNFTを購入しないためにも、出品者情報の確認は徹底して行うようにしてください。
フィッシング詐欺に気を付ける
NFTだけでなく、Amazonや宅配便を装ったフィッシング詐欺は数多く発生しています。
公式からのメールであっても、メール内のURLをクリックしないことを徹底するだけで、フィッシング詐欺の被害に遭う可能性をグッと減らすことができます。
また、お知らせの確認等は、メール内のURLからではなく公式HPやアプリから直接確認するようにしてください。
フィッシング詐欺の対策や見分け方は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
マイナープロジェクトへの出資は避ける
ラグプルを目的とした偽のNFTプロジェクトの可能性があるため、マイナープロジェクトへの出資は避けた方が良いでしょう。
ラグプルを画策する詐欺師たちは、本物のプロジェクトのように時間とお金をかけてラグプルを行う場合もあります。
そのため、NFTに詳しい人でも騙されてしまう可能性があるのです。
NFTを購入する場合は、最悪お金がなくなっても大丈夫と思える程度の余剰資金で行うようにしましょう。
SNS経由でのNFT購入依頼に対応しない
TwitterやInstagramなどSNSを通じてNFT購入希望メッセージが送られてきた場合、詐欺の可能性が非常に高いため、決して応じてはいけません。
高額の値段で買い取りたいと申し出てくるため、作者にとってはうれしいオファーかもしれませんが、その値段で買い取ってくれるわけではありません。
フィッシングサイトに誘導したり、逆に手数料を請求されたりする事例が数多く確認されています。
こういったメッセージに対応することで、時間もお金も無駄にしてしまいますので、くれぐれもご注意ください。
NFT詐欺の被害金は返金請求できる?
当サイトに、「NFTで詐欺の被害に遭ったが、返金はできるか?」というご相談が多数寄せられています。
結論からお伝えしますと、被害状況によって異なりますが、返金請求が困難になるケースが非常に多くなっています。
なぜなら、NFTをはじめとする仮想通貨による送金は、国内の銀行口座振り込みよりも流れが追いにくく、送金先の個人情報開示が困難だからです。
一度送金してしまうと、大切なお金は二度と戻ってこないかもしれません。
被害を未然に防ぐためにも、NFTを始める前は、家族や友人に相談することをおすすめします。
仮想通貨詐欺の返金方法は、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
返金請求が難しいNFT詐欺には要注意!
NFT詐欺は、被害に遭ってしまうと返金請求が非常に困難になっています。
NFT詐欺の被害を未然に防ぐためには、事前に手口や対策を知っておくことが効果的です。
また、NFTをはじめ仮想通貨詐欺の返金を求める被害者をターゲットにした着手金詐欺を行う悪質な業者が紛れている場合がありますので、あわせて注意が必要です。
この記事を通して、少しでも多くの方が詐欺被害を未然に防げることを願っております。