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近年、InstagramやFacebook上に掲載されている投資関連の広告にアクセスしたことをきっかけに、投資詐欺に巻き込まれる被害が相次いで発生しています。
SNS上の投資に関連する広告問題は非常に深刻で、投資に関連する広告のほとんどが詐欺業者によって掲載されていると考えられるほど異常な事態になっており、高齢世代のみならず若い世代でも被害に遭うケースが多いため、非常に注意が必要です。
SNS広告をきっかけとした投資詐欺の被害を防ぐためには、最新の手口や被害事例を知っておくことがとても大切です。
そこでこの記事では、2023年10月に報じられた、SNS広告をきっかけに580万円を騙し取られた仮想通貨詐欺の被害事例をご紹介します。
仮想通貨詐欺の被害事例
長野県に住む50代の女性が、SNSに掲載されていた投資関連の広告にアクセスしたことをきっかけに、580万円を騙し取られる詐欺の被害が発生しました。
詐欺の被害に遭った女性は2023年7月上旬、SNSで見つけた投資関連の広告にアクセスして登録したところ、投資家を名乗る人物からLINEでのやり取りを持ち掛けられました。
その後、やり取りする中で「仮想通貨を入手すれば必ず儲かる」などというメッセージが送られてきたといいます。
そして女性は2023年8月中旬から9月中旬にかけて、6回にわたり指定された口座に計580万円を振り込んだということです。
その後、利益を出金するために費用がかかることを不審に思い警察に相談し、被害が発覚しました。
女性は最も多い時で一回に約250万円振り込んでいました。
警察は「儲け話を鵜呑みにしない」「インターネットやSNSでの投資話は詐欺を疑う」など、詐欺被害の防止をよびかけているということです。
今回の仮想通貨詐欺事例のポイントを解説
今回ご紹介した仮想通貨詐欺の被害事例では、長野県に住む50代の女性が仮想通貨詐欺の被害に遭い、580万円を騙し取られるという事例でした。
ではここで、この事件のポイントを解説します。
SNS上に掲載されている投資関連の広告へアクセスする
近年、InstagramやFacebook上などのSNSに掲載されている投資関連の広告にアクセスしたことがきっかけで、投資詐欺に巻き込まれる事例が相次いで発生しています。
その手口は、実在する著名人や証券会社などの名を騙った広告や、投資で儲かるなどと謳った広告へアクセスしたのち、LINEアカウントの追加へ誘導し、やり取りを通じて投資へ勧誘してお金を騙し取るというものです。
SNS上に掲載されている投資関連の広告にアクセスし、LINEアカウントの追加へ誘導された場合は詐欺だと考えられるため、LINEアカウントを追加しないようくれぐれもご注意ください。
「仮想通貨を入手すれば必ず儲かる」と謳う
仮想通貨詐欺では、「必ず利益が出る」「絶対に損はしない」といった言葉で仮想通貨への投資を持ち掛けてきます。
仮想通貨をはじめとする投資とは本来、大きな利益が得られる可能性がある一方で、大きな損失を抱えるリスクがあるものです。
にもかかわらず、仮想通貨を購入することで将来莫大な利益が得られるなどの内容は、間違いなく詐欺だと考えられます。
メリットだけを誇張して説明しリスクを一切話さないのは詐欺師の常套手段であるため、情報を鵜呑みにしないよう、くれぐれもご注意ください。
出金できない
仮想通貨詐欺では、「出金できない」ことから詐欺被害に気付くケースが多く見られています。
出金しようとすると、「マネーロンダリングの疑いで出金できない」「決済資金がないと追加入金を求められた」「決済不履行で高額な違約金を請求された」といった保証金や税金、違約金などの名目で追加入金を求められます。
また、追加入金をしても出金できるようにはなりません。さらに別の名目でお金を入金するよう要求されるのです。
そのため、万が一詐欺業者が運営する投資会社にお金を入金してしまい、出金できないと言われた場合には、それ以上入金しないようご注意ください。
仮想通貨詐欺の被害は返金できる?
当サイトに「仮想通貨詐欺の被害に遭った場合、返金請求できるのか?」というご相談が多数寄せられています。
結論からお伝えしますと、被害状況によって異なりますが、返金請求が困難になるケースが非常に多くなっています。
なぜなら、仮想通貨による送金は、国内の銀行口座振り込みよりも流れが追いにくく、送金先の個人情報開示が困難だからです。
仮想通貨詐欺の返金方法について解説しているブログやサイトの中には、弁護士に相談すれば返金の可能性があると謳っている情報が見受けられます。
しかし、これらの業者の中には、「返金が難しい事案であるにもかかわらず、返金の可能性を謳い、着手金を騙し取る」悪質な業者も確認されています。
着手金とは、事件を依頼した段階で発生する費用であり、依頼者の希望が叶う・叶わないにかかわらず原則返金されません。
また、着手金の相場は、被害総額の5%程度で算出されるケースが多いです。
被害総額の5%だった場合 |
被害総額500万円 ⇒ 25万円の着手金 |
被害総額1000万円 ⇒ 50万円の着手金 |
被害総額3000万円 ⇒ 150万円の着手金 |
被害総額1億円 ⇒ 500万円の着手金 |
そのため、被害額が大きければ大きいほど、着手金も高額になります。
ただでさえ詐欺被害による経済的損失を被っている依頼者にとって、高額な着手金が金銭的な二次被害となってしまいます。
弁護士や探偵事務所に返金相談をする際、着手金が発生する場合にはくれぐれもご注意ください。
仮想通貨詐欺の被害には要注意!
近年の投資詐欺の傾向は、SNS上に掲載されている投資関連の広告をきっかけに投資詐欺の被害に巻き込まれるケースが非常に増えています。
「詐欺被害」と聞くと、高齢者がメインターゲットになってるイメージがあるかもしれませんが、SNS上に詐欺広告が大量に掲載されるようになってからは若い世代から高齢世代まで、全世代がターゲットになっているため、くれぐれもご注意ください。
また、仮想通貨詐欺の被害は返金解決がほぼ不可能であるにもかかわらず、返金ができると嘘をつき、着手金を騙し取る悪質な業者による被害事例、高額な着手金を請求しながらも返金解決に至らない「弁護士による二次被害」も確認されているため、あわせてご注意ください。
当サイトの願いは、仮想通貨詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。
この記事を通して、少しでも多くの方が詐欺被害を未然に防げることを願っております。
仮想通貨詐欺の詳しい手口はこちらの記事でご紹介しています。