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インターネットオークションは、個人間で手軽に商品の売買ができる非常に便利なサービスです。
世の中には様々なオークションサイトが存在しており、多くの方が気軽に競売を行える一方で、オークションサイトを悪用したオークション詐欺が横行していることをご存じでしょうか?
オークション詐欺では、匿名性が高いことを悪用して偽の商品を送ったり、商品代金を騙し取るなどの手口が横行しています。
そこでこの記事では、オークション詐欺の返金方法について、詐欺返金110番が解説していきます。
オークション詐欺の手口
オークション詐欺では、「落札者が詐欺の被害に遭うケース」と「出品者が詐欺の被害に遭うケース」があります。
そこで、オークション詐欺で良くみられる手口をご紹介します。
落札者が詐欺の被害に遭うケース
オークション詐欺では、落札者が詐欺被害に巻き込まれるケースが多く発生しています。
被害に遭わないよう、手口をしっかり確認しましょう。
入金したのに商品が届かない
「落札した商品が届かない」といった事例は、オークション詐欺で良くみられる代表的な被害です。
商品代金を入金したにもかかわらず、商品が発送されず商品代金を騙し取られてしまいます。
近年では、発送連絡がない場合や商品が届かない場合は、落札者側から支払いをキャンセルすることができるオークションサイトが多いため、このような手口は減少傾向にありますが、引き続き注意が必要です。
届いた商品に問題がある
落札したものと違う商品が送られてきたというケースも多く確認されています。
「ブランド品を落札したのにコピー商品だった」
「箱の中身を確認したら空だった」
こういった事例も確認されています。
送られてきた商品の中身を確認せずに、受け取り評価をしてしまうと返金が受けられなくなってしまうことが多いため、必ず商品を確認してから受け取り評価をするようにしましょう。
送料詐欺
送料詐欺とは、商品価格は安いものの、送料が高額に設定されている手口のことです。
送料詐欺では、「相場より安く手に入れられた」と思っていたのに、送料で数万円上乗せされて、結果的に高額の支払いになってしまいます。
オークションサイトでは、実費以上の送料を請求することは禁止されているため、ガイドラインに違反している取引は見つかり次第削除されていますが、いまだ撲滅に至っていないのが現状です。
そのため、商品を落札する際は、必ず送料の確認までするようにしてください。
出品者が詐欺の被害に遭うケース
次に、出品者が詐欺の被害に遭うケースをご紹介します。
返品すり替え詐欺
返品すり替え詐欺とは、出品者から商品を受け取り後、クレームなどをつけて偽物の商品や状態の悪い商品とすり替えて返品し、商品を騙し取る手口です。
ブランド品の出品時によく見られる手口で、商品をすり替えられてしまった場合、その証明が難しいため、泣き寝入りになってしまうかもしれません。
そのため、出品する際は、シリアルナンバーや固体番号があるものは控えをとり、すり替え防止のプロテクションタグを活用するなど、事前のすり替え防止対策を行うことが大切です。
オークション詐欺の被害を防ぐ対策
オークションサイトを利用する際、トラブルに巻き込まれないためにはどうしたらよいのでしょうか。
オークション詐欺の被害を防ぐ対策をご紹介します。
出品者の評価を確認する
商品を落札する際、出品者の評価を確認することが大切です。
悪い評価が多かったり、新規アカウントで取引履歴がない場合は注意が必要です。
詐欺師は、新規アカウントを繰り返し作成し、詐欺行為を繰り返していることもあるため、取引履歴がない出品者と取引する場合はくれぐれもご注意ください。
また、中古品を専門に扱っている業者から落札する場合は、古物営業法に基づいた古物商の登録を行っているか、確認するようにしましょう。
出品情報を確認する
商品を落札する際は、出品情報を隅々まで確認しましょう。
中には、「ノークレームノーリターン」と記載し、問題のある商品を送り付けて返品やクレームを受け付けないとする悪質な出品者も見られています。
また、「掲載画像はイメージです。箱だけ、写真のみの販売です」などと記載されていることもあり、届いた商品を確認したら箱だけだった、というトラブルも発生しています。
こうしたトラブルを防ぐためにも、掲載文章を隅々まで確認することをおすすめします。
オークションサイト以外で取引しない
悪質な出品者は、オークションサイトを介さない取引を持ち掛けてくる場合があります。
オークションサイトを介さず直接やり取りすることで手数料分が節約できるなどといい、直接取引を持ち掛けてくる出品者もいますが、絶対に応じてはいけません。
なぜなら、トラブルが発生した際、補償やトラブル対応が受けられないからです。
オークションサイトを介さず取引すると、更なるトラブルに巻き込まれる可能性がありますので、くれぐれもご注意ください。
オークション詐欺の逮捕事例
2022年12月に報じられた、オークション詐欺の逮捕事例をご紹介します。
高級腕時計をインターネットオークションで販売すると偽って購入者から現金を騙し取った詐欺容疑で住所不定無職の男(41)が詐欺容疑で逮捕されました。
逮捕容疑は2021年3月、ロレックスの人気モデル「デイトナ」を販売するとしてオークションサイトに虚偽の出品をし、千葉県に住む男性(51)から現金300万円を騙し取った疑いが持たれています。
警察によりますと、男は2021年2~10月に同様の手口で他に9人から計3060万円を騙し取った疑いで9回逮捕されました。
男は購入希望者に対して落札前にオークションサイトを介さず、現金を指定の銀行口座に直接振り込ませていたと言います。
そして、購入者には金具やブロック片などと入れた箱を送り付けていたということです。
逮捕事例のポイントを解説
今回ご紹介したオークション詐欺の逮捕事例は、オークションサイトで高級時計を販売すると嘘をつき、商品代金を騙し取った事例でした。
この逮捕事例を弁護士の立ち位置から解説します。
①高級時計をオークションサイトで出品
オークションサイトで高額な商品を落札する際は、詐欺の被害に巻き込まれる可能性もあるため、非常に注意が必要です。
また、手に入りにくい商品が出品されていた場合も同様です。
高額な商品を落札する際は、出品情報だけでなく出品者情報や取引履歴などを確認するようにしてください。
②現金を銀行口座に直接振り込ませる
オークションサイトを介さずに支払いを求められた場合は注意が必要です。
オークションサイトを介さず取引をすると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性が高いため、くれぐれもご注意ください。
③金具やブロック片などを入れた箱を送り付ける
オークション詐欺では、出品した商品とは違うものを送り付ける手口が横行しています。
今回の逮捕事例では、入手困難な高級時計の出品を装い、お金を騙し取る目的で全く関係のない商品を送り付けるという非常に悪質な手口が使われていました。
入手困難な商品や高額な商品を落札する場合、オークション詐欺の被害に遭う可能性があるため、くれぐれもご注意ください。
オークション詐欺の返金方法
「オークション詐欺で被害に遭った場合、返金できるのか?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
オークションサイトによって異なりますが、オークションサイト内のトラブルは当事者間での解決が基本とされているため、運営は解決のために介入してくれないことがほとんどです。
そこで、オークション詐欺で考えられる返金方法をご紹介します。
オークションサイトの補償制度を利用する
オークションサイトによって異なりますが、オークションサイト独自の補償制度が利用できる場合があります。
ただし、利用条件や金額の上限が設定されているため、全てのケースに適用されるわけではありません。
日本最大級のオークションサイト、Yahoo!オークションでは以下のような補償制度が提供されています。
Yahoo!補償では、ヤフオク!、Yahoo!ショッピングの落札・購入時に発生した事故やトラブルを補償する「お買いものあんしん補償」や、Yahoo! JAPANカードで決済した場合の返品補償やインターネットのトラブルに備える「プラチナ補償」など各種補償サービスを提供しています。
その他の補償制度は、各オークションサイトの規約をご確認ください。
警察に被害届を提出する
オークション詐欺の被害に遭った場合、警察に被害届を提出することで、犯人逮捕につながる可能性があります。
ただし、犯人が逮捕された場合でも騙し取られたお金の返金請求は困難である可能性が非常に高いと考えられます。
なぜなら、警察の役割は犯人を捕まえることであり、仮に犯人が逮捕されたとしても、犯人に返済能力がなければ返金は不可能だからです。
返金される可能性は低いかもしれませんが、警察に被害届を提出することは有効な手段ですので、まずは警察に相談してみると良いかもしれません。
少額訴訟を起こす
返金を求めるために、少額訴訟を起こすことも有効な手段だと考えられます。
少額訴訟とは、60万円以下の支払いを求める場合に利用できる簡易的な訴訟のことです。
少額訴訟は1回の期日で審理が完了するため、原告側の負担が少なく済むことが特徴です。
少額訴訟は勝率90%と言われており、勝訴した場合には少額訴訟を起こすためにかかった費用などを被告側に請求することができますが、証拠書類の作成など入念な準備が必要であるため、商品代金との兼ね合いも考えて検討するとよいでしょう。
オークション詐欺には要注意!
この記事では、オークション詐欺の手口や逮捕事例、返金方法について解説しました。
インターネットオークションは、出品や落札の楽しさがある一方で、トラブルに巻き込まれるリスクもはらんでいます。
そのため、インターネットオークションを利用する際は、出品情報をすみずみまで確認することが大切です。
オークション詐欺は、被害額が比較的少ないことが多いため、泣き寝入りしてしまう方も多いかもしれません。
ですが、オークションサイトの補償制度を活用したり少額訴訟を起こすなど、できることもたくさんありますので、この記事が参考になれば幸いです。
この記事を通して、一人でも多くの方がオークション詐欺の被害を防げることを願っています。
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