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近年、「不動産バブル」と言われるほど、日本国内の不動産価格は上がっています。
その一方で、不動産市場が急拡大するとともに、不動産詐欺によるトラブルが増加しています。
そこでこの記事では、
- 不動産詐欺の手口
- 不動産詐欺でよく見られる商法
- 不動産詐欺の見分け方
- 不動産詐欺の返金方法
これらについて、詐欺返金110番が解説します。
不動産詐欺の手口
不動産詐欺では、いったいどのような手口が使われているのでしょうか。
そこで、不動産詐欺の手口をご紹介します。
手付金詐欺
手付金詐欺とは、不動産売買の契約時に手付金を持ち逃げする手口です。
手付金は、不動産売買の契約が成立した際に支払うお金です。
この手付金を悪用し、格安物件や架空の物件を契約させて、手付金を騙し取る詐欺被害が確認されています。
この際、「こちらの物件は大変人気です」などと嘘を言い、急かすように契約を締結させて手付金を騙し取るケースが多くみられています。
不動産業者に契約を急かされた際は詐欺被害に遭う可能性もあるため、くれぐれもご注意ください。
海外不動産投資詐欺
海外不動産投資詐欺では、存在しない物件を販売したり、実際の物件価値より高値で売りつけたりする手口が見られています。
現物を見たり実態を把握したりすることが難しいことを悪用した巧妙な手口です。
過去には、カンボジアに高利回りの物件があると持ち掛け、前払金を騙し取る詐欺の事例が確認されています。
販売された物件は存在せず、前払金を騙し取られた被害者が多数いたことから、大きな被害が発生しました。
海外不動産への投資は、日本での不動産投資に比べて高い収益が期待できる反面、こうした詐欺の被害にあうリスクが非常に高いため、くれぐれもご注意ください。
満室詐欺
満室詐欺とは、空室が多い物件に関係者やサクラを一時的に住まわせて、満室であると偽造する手口のことです。
空室が多く人気のない物件を売りつけるために、満室詐欺の手口が使われることが多い傾向にあります。
満室詐欺の場合、購入した途端に相次いで入居者が退出し、結果的に空室ばかりになり、赤字になってしまいます。
物件を購入する前に、レントロールを確認して賃貸状況や契約期間などを確認することも大切ですが、悪質な不動産商社はレントロールも偽造していることもあるため、満室詐欺は見極めが難しい悪質な詐欺手口のひとつです。
二重譲渡詐欺
二重譲渡詐欺とは、ひとつの物件を複数の客に売却をして、購入代金を騙し取る詐欺の手口です。
土地の登記ができるのは一人だけであるため、先に登記をした人が物件の購入者となります。
そのため、登記がない状態で売買代金を支払わないようご注意ください。
マッチングアプリによる詐欺
マッチングアプリや出会い系サイトを通じて知り合った人物に投資マンション等を売りつける手口です。
詐欺師は、不動産販売を契約させることが目的であるため、マッチングアプリで知り合った人物に対し不動産を契約させることができたら、マッチングアプリを退会、音信不通になるケースが確認されています。
マッチングアプリやSNSなどで知り合った人物から不動産投資を勧められた場合は詐欺の可能性が非常に高いため、くれぐれもご注意ください。
地面師による詐欺
地面師とは、不動産の所有者になりすまし、不動産を販売すると見せかけて不動産代金を騙し取る詐欺師のことです。
地面師による詐欺事件といえば、2017年に発生した大手ハウスメーカーが地面師グループに約60億円を騙し取られた事件をご存じの方も多いのではないでしょうか。
地面師は、空き家や放置されている土地など、所有者が特定しにくい物件を選ぶ傾向にあります。
そのため、所有者が特定しにくい物件を避けることが、地面師による詐欺被害を防ぐ対策になるといえるかもしれません。
大企業すらも騙されてしまう地面師による詐欺は、非常に手口が巧妙であり、注意が必要です。
不動産詐欺でよく見られる商法
不動産詐欺では、前項でご紹介した詐欺の手口とともに、よく見られる商法があります。
そこで、不動産詐欺でよく見られる商法をご紹介します。
節税できると謳う
不動産詐欺では、不動産を所有することが「節税になる」と謳い、契約を迫ります。
正しい知識のもと、不動産を所有することで節税になるケースもありますが、不動産すべてが対象になるわけではありません。
不動産投資で節税効果が期待できるのは、年収1200万円以上の方です。
また、一般的には、新築物件よりも中古物件の方が節税効果が高いと言われています。
節税効果が期待できない条件の方が不動産を購入した場合、節税どころか赤字になってしまう可能性もあります。
そのため、「節税できる」というメリットは鵜呑みにしないようご注意ください。
自己資金不要と謳う
「自己資金ゼロで不動産投資ができます」などと謳い、契約を迫るケースがあります。
自己資金ゼロは、一見メリットに感じられるかもしれません。
しかし、「自己資金ゼロ=フルローンで融資を受ける」ことになるため、非常に高いリスクを背負うことになってしまいます。
そのリスクとは、フルローンの場合、返済額が上がるため、売却をしたいと考えた場合でも残債が多くなることが考えられます。
つまり、キャッシュフローが悪化した場合でも売却することができないという状態になってしまう可能性があるということです。
また、フルローンで融資の物件を組めるのは新築がほとんどです。
新築物件は資産価値や家賃相場の低下が早いため、売却することもできず、所有をし続けるしかなくなってしまいますので、自己資金ゼロで不動産投資を検討している場合は、くれぐれもご注意ください。
家賃保証があると謳う
家賃保証契約(サブリース)とは、入居者がいない場合でも賃貸管理会社が借り上げを行うことで、空室でも家賃が保証される契約のことです。
一見、リスクがなく素晴らしい契約のように感じられますが、デメリットも存在しているため、詳細の把握が必要不可欠です。
なぜなら、家賃保証契約では家賃の支払いこそ保証してくれるものの、設定した家賃の金額を保証してくれるわけではないからです。
また、保証会社によって異なりますが、数年ごとに契約内容の更新があるため、賃料の改定や、最悪の場合は家賃保証契約会社が倒産することも考えられます。
そのため、「家賃保証がある」とメリットばかり謳い、デメリットについて一切説明がない場合は注意をした方がよいでしょう。
過剰な宣伝文句を謳う
「高利回り」「必ず儲かる」「絶対に損はしない」など、過剰な宣伝文句で勧誘された場合は詐欺の被害に遭う可能性があります。
不動産投資をはじめとする様々な投資は、高い収益が期待できる一方で、損失を抱えるリスクを伴うものです。
にもかかわらず、メリットばかりを誇張して説明し、デメリットに対する説明がない場合は、詐欺の被害に遭う可能性があります。
不動産投資を検討する際は契約内容やリスクも含めて詳細を確認し、詐欺に巻き込まれないようくれぐれもご注意ください。
不動産詐欺の見分け方
不動産詐欺の被害に遭わないための見分け方をご紹介します。
購入や契約を急かす
「人気物件のためすぐに申し込みをしてください」
「すぐに手付金を払わないと売れてしまう」
こういった言葉で購入を焦らす不動産会社は、注意した方が良いでしょう。
なぜなら、物件の詳細や契約内容をきちんと確認することができない状態で購入を急かすような不動産会社は、悪質な業者である可能性が高いからです。
購入や申し込みを急かす不動産会社には、くれぐれもご注意ください。
メリットばかり説明する
不動産投資をはじめとする投資では、高い収益が望める一方で、損失を抱えるリスクが伴います。
悪質な不動産会社では、メリットばかりを誇張して説明し、デメリットについてほとんど説明しないことが多い傾向にあります。
そのため、不動産物件の購入を検討する際は、デメリットについてもしっかり説明をしてくれるような会社を選ぶとよいでしょう。
また詐欺師は、質問や疑問に対して話術で丸め込み、無理やり納得させるような強引な手口を使うことがあります。
そのため、自分自身が不安に思うことや質問に対して、きちんとした返答があるかどうかを見極めることも大切です。
不動産詐欺の返金方法は?
「不動産詐欺の被害に遭った場合、返金請求できるのか?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
不動産詐欺の被害は、被害内容によって異なりますが、返金請求が難しいケースが多くあります。
不動産詐欺の被害に遭った場合は、まずは最寄りの警察に相談、国民生活センターや、専門の弁護士にご相談いただくことで、返金解決が望めるかもしれません。
不動産詐欺には要注意!
この記事では、不動産詐欺の手口や見分け方、返金方法について解説しました。
不動産物件の購入は、非常に大きな金額であることから今後の人生を左右する重大な決断です。
そのため不動産物件は、詐欺の被害に遭わないよう契約内容の詳細やリスク・デメリットまでしっかり把握したうえで購入するようにしてください。
この記事を通して、不動産詐欺の被害を防ぐ一助になれば幸いです。
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