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インターネット通販の利用が広く普及した近年では、偽サイトや詐欺サイトによるネット通販詐欺の被害が急増しています。
ネット通販詐欺では、クレジットカード情報を盗まれ不正利用される被害や、銀行振込や代金引換でお金を騙し取られる被害が発生しています。
この記事では、実際に発生したネット通販詐欺の事例をもとに、入金方法別の対処法や、被害を防ぐための対策をご紹介します。
手口や事例を知っておくことで被害防止につながるので、ぜひご覧ください。
ネット通販詐欺の事例紹介
では、実際に発生したネット通販詐欺の事例と、被害事例のポイントについて解説していきます。
ネット通販詐欺の事例1
ネット通販詐欺の被害に遭った60代男性の事例をご紹介します。
インターネットで電気ストーブを探していたところ、他より安い価格で販売しているサイトを見つけたので商品を注文しました。
商品代金は約1万9000円で、通販サイトに指定された口座に振り込みました。
その際、振込先の口座は外国人名義だったといいます。
入金後、しばらくたっても商品は届かず、販売業者に複数回メールを送ったが返信が来ることはなかったということです。
被害事例のポイント
- 振込先が外国人名義だった
- 商品代金を支払ったにもかかわらず商品が届かない
- 問い合わせをしても返信が来ない
ネット通販詐欺を働く詐欺業者は、初めから商品を販売するつもりはなく、お金を騙し取る目的でサイトを運営しているため、入金確認後は音信不通になります。
また、振込先の口座が個人名義だった場合は、ネット通販詐欺であると考えられます。
サイト運営会社と口座名義が異なる場合は詐欺の可能性が高いため、利用は控えた方がよいでしょう。
ネット通販詐欺の事例2
ネット通販詐欺の被害に遭った30代女性の事例をご紹介します。
インターネット通販で、通常価格の半額以下になっていたソファをクレジットカード決済で注文しました。
この時、支払い方法はクレジットカードしか選択できなかったといいます。
その後、商品は届かず、注文履歴を確認しようとしたところ、サイトが閲覧できませんでした。
公式サイトから購入したと思っていたが、偽サイトから購入してしまったようで、公式サイトからは注意喚起情報がでており、詐欺の被害に気が付いたということです。
また、偽サイトで商品を注文後、クレジットカード会社から不正利用が疑われると連絡がきて、クレジットカードを不正利用されていたことも判明しました。
被害事例のポイント
- 通常価格より半額で販売されていた
- 商品代を支払ったにもかかわらず商品が届かない
- クレジットカードを不正利用される
定価や相場より大幅に割引されている場合、ネット通販詐欺サイトの可能性が高いため、くれぐれもご注意ください。
不正利用されたクレジットカード代金は、クレジットカード会社から返金処理を受けられると考えられますが、購入しようとした商品代の返金を求めることは難しいと考えられます。
ネット通販詐欺の事例3
ネット通販詐欺の被害に遭った60代男性の事例をご紹介します。
SNS上の広告で、海外ブランドがコラボしている腕時計が割引価格で販売されていた通販サイトを見つけ、代金引換で注文しました。
通販サイトには、「あと数個で販売終了」と書かれていたため、急いで注文してしまったといいます。
代金引換で商品が届いたが、中身を確認したら明らかに偽物の商品で、騙されたことに気が付いたということです。
被害事例のポイント
- SNS上の広告から通販サイトを利用
- 「あと数個で販売終了」と書かれていた
- 代金引換で商品を受け取ったが、偽物だった
「あと数個で販売終了」など、購入を焦らせるような文言であおる手口は、ネット通販詐欺の常套手段です。
また、代金引換で商品を受け取った後に偽物だと気が付いた場合でも、運送会社に返金を求めることは原則できません。
ブランド品が格安で販売されている場合や、SNS上の広告に掲載されている通販サイトなどは詐欺被害に遭う可能性があるため、くれぐれもご注意ください。
ネット通販詐欺における入金方法別の対処法
偽サイトへの対処方は、支払い方法によって異なります。
被害金の返金が叶う可能性や被害拡大を防止するため、被害に気が付いたら速やかに対処するとよいでしょう。
それでは、入金方法別の対処法をご紹介します。
銀行振込の場合
銀行振込の場合、振り込め詐欺救済法により被害金の返金が叶う可能性があります。
銀行口座などへ振り込んでしまった場合は、速やかに警察に相談し、被害届を提出してください。
また、あわせて振込先の金融機関窓口にも連絡をしてください。
クレジットカードの場合
クレジットカードで支払った場合は、クレジットカードを不正利用される可能性があります。
そのため、すぐにクレジットカード会社に連絡をして、クレジットカード番号の変更や、利用限度額の変更などの手続きを行ってください。
カードが不正利用された場合は、各クレジットカード会社の規定により返金を受けられる場合がありますので、ご利用のカード会社へご相談ください。
代金引換サービスの場合
商品注文後に偽サイトであると気が付いた場合には、メールや電話でキャンセルの連絡をしましょう。
商品を受け取る前に連絡することで、商品が届かずに済んだケースが確認されています。
代金を支払って商品を受け取ったあと偽物だと気が付いた場合は、宅配業者などに返金を求めても、原則返金には応じてもらえないため注意が必要です。
宅配業者などに代金を支払う前に、依頼人情報を確認し、身に覚えのない荷物だった場合は支払いをせず受け取り拒否をしましょう。
ネット通販詐欺の被害防止対策とは
ネット通販詐欺サイトに騙されないためには、事前に特徴を知っておくことが大切です。
特徴を知っておくことで被害防止の対策になりますので、ネット通販をご利用の際は下記のポイントを確認してください。
出典:国民生活センター
偽サイトの特徴を知って、「少しでも怪しいと感じた場合は注文しない」など、冷静な対応ができるようにしましょう。
返金請求が難しいネット通販詐欺には要注意!
この記事では、ネット通販詐欺の事例と入金方法別の対処法を解説しました。
インターネット通販を利用する際、販売価格だけに目を奪われてしまうと、ネット通販詐欺の被害に遭ってしまう可能性があります。
また、手に入らない希少な商品や人気商品の在庫がある通販サイトにも要注意です。
偽サイトの特徴を知って、「少しでも怪しいと感じたら購入しない」など、身を守るための対処が重要です。
また、ネット通販詐欺のトラブルに遭ったと気が付いたら、入金方法別の対処法をもとに、速やかに対処することを心がけましょう。
- 銀行振込
警察・振込先金融機関に連絡
- クレジットカード
クレジットカード会社に連絡
- 代金引換
荷物受け取り前は受け取り拒否、支払った場合は警察に連絡
ネット通販詐欺の詳しい手口や返金方法は、こちらの記事もあわせてご参照ください。
この記事を通して、一人でも多くの方が被害を防げることを願っています。