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2022年5月~2023年にかけて日本各地で発生した強盗事件。
狙いを定めた住宅に侵入し、住人を拘束し、金品を強奪するという恐ろしい手口から、世間を震撼させました。
そこでこの記事では、
- 世間を震撼させたルフィ事件とは
- 詐欺組織と強盗組織の関連性とは
- 強盗事件から身を守る対策とは
これらについて、解説していきます。
世間を震撼させたルフィ事件とは
2022年5月~2023年に全国で相次いだ広域強盗事件で、「ルフィ」を名乗る指示役の男が強盗容疑で警視庁に逮捕されました。
逮捕容疑は2022年5月2日午後、他のメンバーと共謀し、京都市の時計店で高級時計41点(約6920万円相当)を奪ったとしています。
逮捕された指示役ルフィとみられる男は「全く身に覚えがない」と容疑を否認していますが、その後の調べでは黙秘をしているということです。
京都市の時計店で発生した強盗事件では、これまでに実行役や換金役など計13人が摘発されており、いずれもSNSで高額報酬をうたう闇バイトでメンバーを募っていました。
応募してきた若者らに、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」を使うよう求め、身分証なども送らせていたことがわかっています。
逮捕された指示役の男は、実行役らそれぞれに、犯行場所やレンタカー、用具の購入などを指示していたといいます。
また、都内で換金した約1350万円のうち約100万円を3回にわけ、逮捕された男名義の口座に送金させていたことが判明しており、当時男が収容されていたフィリピンの入館施設周辺で、ほぼ全額引き出されてたということです。
全国で相次いだ一連の広域強盗事件は、2023年1月に東京都狛江市で起きた強盗致死事件を契機に、特殊詐欺グループの指示役らがフィリピンに滞在しているとみられることが判明。
フィリピンで拘束されていた特殊詐欺グループの幹部だった男ら4人が携帯電話を使い、実行役らに現地から遠隔で指示を出していた疑いが浮上しました。
犯行には一定時間が過ぎるとメッセージが自動で削除されるテレグラムが使われていたことで、押収した携帯電話の解析は難航を極めています。
こうした中、京都市時計店の強盗事件については、関係者の証言に加えてルフィの指示を受けた男が、容疑者名義の鋼材に送金し、容疑者名義のキャッシュカードでお金が引き出されていたことなどの証拠から、容疑者の男がルフィだと特定されました。
一方、東京都狛江市で発生した強盗致死事件の指示役キムは、フィリピンから送還された男ら4人のうちの一人であるとする情報がありますが、実行役らの証言と証拠を積み上げながら複雑で地道な捜査が続くと見られています。
詐欺組織と強盗組織の関連性とは
近年、特殊詐欺グループによる強盗事件が急増しています。
特殊詐欺は劇場型で、息子役や警察官役、銀行職員役など現金を騙し取るため、それなりの演技力が必要とされていました。
一方で強盗は、お金を持っている家の情報さえあれば、下見をして犯行に及ぶだけで、細かいやり取りなどは発生しません。
特殊詐欺に比べて事前に用意する人員も少なく、演技指導の必要もないことから、手っ取り早く確実に現金を得られる強盗に手を染めるグループが増えてきたのではないかと考えられます。
また、金庫のありかや解錠方法を聞き出すため、白昼堂々、住人の在宅中を狙って強盗に押し入るケースが急増しています。
強盗・窃盗事件や特殊詐欺事件の共通点は、闇バイトの募集によって実行役が集められているという点です。
SNSなどで高額報酬を謳った求人が遭った場合には、闇バイトの可能性があるため、くれぐれもご注意ください。
強盗事件から身を守る対策とは
世間を震撼させた一連の広域強盗事件ですが、強盗事件から身を守る対策はあるのでしょうか。
そこで、すぐにできる対策をご紹介します。
知らない番号からの電話には出ない
以前までは不在を狙った犯行が一般的でしたが、最近では在宅中を狙った犯行が急増しています。
その理由は、在宅中に押し入ることで、貴重品や現金のありかを確実に知ることができるからです。
ターゲットとなる家が在宅中かどうか、電話をかけて確かめる「アポ電」という手法がとられていたことも判明しているため、知らない番号からの電話に出ることは大変危険です。
また、強盗事件以外でも、特殊詐欺被害のきっかけは電話であることが多いため、知らない番号からの電話にでないことを徹底するだけで、多くの詐欺被害を未然に防ぐことができます。
自宅のセキュリティを強化する
自宅に現金や高価な貴重品を保管している方は、自宅のセキュリティを見直し・強化するようにしてください。
ホームセキュリティを導入することで、不審者が侵入した際の警報音や、警察へ通報されるなど、犯罪者にとって様々なデメリットが発生します。
デメリットが大きい家は狙われにくくなるため、非常に効果的だといえるでしょう。
特殊詐欺や強盗には要注意!
特殊詐欺は、主に高齢者をターゲットにお金を騙し取る詐欺でしたが、命の危険が伴う事件は起こりませんでした。
ですが近年、お金を持っている高齢者の自宅を狙った強盗事件が頻発しているだけでなく、実際に命を奪われてしまった事件も発生しています。
ご高齢の夫婦だけで住んでいる方や、単身で住んでいる方が身近にいらっしゃる場合、身を守る対策について一度話し合ってみることをおすすめします。
当サイトは、卑劣な犯行が撲滅されることを願っています。