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2023年度の特殊詐欺は、全国的に前年度を大幅に超える被害が確認されており、非常に危険な状況が続いています。
被害増加の背景には、固定電話がきっかけに特殊詐欺に遭うケースのほかに、SNSに掲載されている投資関連の広告へアクセスしたことがきっかけに特殊詐欺の被害に巻き込まれるケースが急増していることが一因ではないかと考えられています。
次々に新たな手口が登場する特殊詐欺ですが、被害を防ぐためには手口や事例を知っておくことがとても大切です。
そこでこの記事では、2023年10月に報じられた、秋田県内過去最高額である1億3600万円を騙し取られた投資詐欺の被害事例をご紹介します。
1億3600万円を騙し取られた投資詐欺とは
秋田県に住む60代の女性が投資詐欺の被害に遭い、1億3600万円を騙し取られる詐欺被害が発生しました。
被害に遭った女性は2023年7月上旬、SNS上に掲載されている投資関連の広告をクリックしアクセスしたところ、LINEグループのトークに加わるよう誘導されたといいます。
LINEのグループトーク内で、代表を名乗る人物から「お金を入れておくだけで儲かる」などと嘘の投資話を持ち掛けられ、2023年10月中旬までの間に指定された口座へ複数回にわたり、投資や手数料などの名目で計1億3600万円を振り込みましたが、配当金の支払いは一度もなかったということです。
女性は、現金をさらに振り込むために融資を受けようと金融機関に相談し、不審に思った職員が警察に届け出たことで被害が発覚しました。
秋田県警察本部によりますと、秋田県内で発生した特殊詐欺の被害額としては過去最高被害額だったということです。
警察は詐欺事件として捜査を進めるとともに、SNS広告からLINEに誘導するなどして、「簡単に儲かる」などと嘘をつき、投資名目で現金を騙し取る手口が全国で相次いで発生しているとして、注意を呼び掛けています。
今回の投資詐欺事例のポイントを解説
今回ご紹介した投資詐欺の被害事例では、秋田県に住む60代の女性が投資詐欺の被害に遭い、秋田県内過去最高額の1億3600万円を騙し取られるという事例でした。
ではここで、この事件のポイントを解説します。
SNS上に掲載されている投資関連の広告へアクセスする
近年、InstagramやFacebook上などのSNSに掲載されている投資関連の広告にアクセスしたことがきっかけで、投資詐欺に巻き込まれる事例が相次いで発生しています。
その手口は、実在する著名人や証券会社などの名を騙った広告や、投資で儲かるなどと謳った広告へアクセスしたのち、LINEアカウントの追加へ誘導し、やり取りを通じて投資へ勧誘してお金を騙し取るというものです。
SNS上に掲載されている投資関連の広告にアクセスし、LINEアカウントの追加へ誘導された場合は詐欺だと考えられるため、LINEアカウントを追加しないようくれぐれもご注意ください。
LINEグループの代表と名乗る人物から投資を勧められる
近年、LINEを悪用して投資詐欺へ誘導する手口が非常に増えています。
投資に関するグループトークでは、“代表“や“投資の先生“、はたまた実在する著名人の名を騙った人物などから、「必ず儲かる」といった嘘の話で投資へ勧誘します。
グループトーク内のメンバーのほとんどはサクラで、「“代表“の言うとおりに投資をしたら儲かった」などと嘘の情報を発信し、代表の言う通りに投資をすれば儲かると思わせるような誘導を行います。
投資に関するLINEグループや、LINEを経由して投資へ勧誘された場合は詐欺だと考えられるため、情報を鵜呑みにしてお金を騙し取られないようくれぐれもご注意ください。
投資詐欺の被害は返金できる?
当サイトに「投資詐欺の被害に遭った場合、返金請求できるのか?」というご相談が多数寄せられています。
結論からお伝えしますと、被害状況によって異なりますが、返金請求が困難になるケースが非常に多くなっています。
ですが今回ご紹介した事例では、現金を振り込んだということでしたので、振り込め詐欺救済法により、被害金の回復が叶う可能性があります。
振り込め詐欺救済法とは、銀行振込によってお金を騙し取られた場合に警察や振込先の金融機関に連絡を行えば、振り込んだ口座を凍結し、その口座の残高や被害額に応じて、被害額の全部または一部の返金を受けられるものです。
銀行振込による詐欺被害に遭った場合は、いち早く口座を凍結することで返金を受けられる可能性が高まります。
そのため、少しでも怪しい・おかしいと感じた場合、速やかに警察へ通報するようにしてください。
投資詐欺の被害には要注意!
今回ご紹介した投資詐欺被害のように、被害額が非常に高額になるケースが非常に増えています。
高齢者を狙った投資詐欺の被害もそうですが、近年は若い世代を狙った投資詐欺も相次いでおり、年齢問わず非常に注意が必要です。
見知らぬ人に投資を勧誘された場合や、知人や友人に投資を勧誘された場合、SNSやマッチングアプリで知り合た人物に投資を勧誘された場合などには、金融サービスに関する相談窓口や警察相談専用窓口などを利用し、その投資は怪しくないか、詐欺ではないか、といった相談をしてみると良いかもしれません。
<金融サービスに関するご相談はこちら>
●金融サービス利用者相談室
☎0570-16811(平日10:00~17:00)
※IP電話・PHSからは、03-5251-6811
<不審な電話などを受けたら>
●消費者ホットライン
☎188
●警察相談専用電話
☎#9110(平日8:30~17:15)
当サイトの願いは、仮想通貨詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。
この記事を通して、少しでも多くの方が詐欺被害を未然に防げることを願っております。
投資詐欺の詳しい手口はこちらの記事でご紹介しています。