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スマートフォーンが普及したことで、インターネットやSNSを通じた詐欺が日本中で猛威を振るっています。
「詐欺のターゲットになっているのは日本だけ?」
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実は世界中で同じような詐欺被害が発生しているのです。
そこでこの記事では、世界一の経済大国であるアメリカで甚大な被害を生んでいるネット詐欺の手口をご紹介します。
今現在、日本であまり見られていない手口であっても、遅れて日本に上陸することも考えられますので、ぜひご一読ください。
アメリカのネット詐欺の手口とは
アメリカで甚大な被害を生んでいるネット詐欺をランキング順に解説します。
4位:ランサムウェア被害
ランサムウェアとは、パソコンなどの端末に侵入し、ファイルを暗号化したりデバイスをロックしたりして、データの復元と引き換えに身代金を要求するマルウェアです。
ランサムウェアによって暗号化されたファイルを復元することは非常に困難かつ、身代金を支払ってもデータが復旧する保証はないという非常に悪質な手口です。
近年のランサムウェア被害は、個人を狙ったものより企業や病院など大きい組織を狙う傾向にあり、被害に遭うと莫大な損失が発生してしまいます。
一度被害に遭ってしまうと損害が大きいため、セキュリティソフトを導入するなどランサムウェアを未然に防ぐ対策が何より大切です。
ランサムウェアの詳しい手口はこちらの記事で解説していますので、あわせてご参照ください。
3位:コールセンター詐欺
コールセンター詐欺は、普段ネットを使用しない高齢者を狙った詐欺の手口です。
(出典:電話を使ったサイバー攻撃)
1.コールセンター詐欺では、コンピュータセキュリティやソフトウェア企業、自治体などを騙ったメールを送信します。
2.そしてメールの本文には、カスタマーサポートへ電話するよう誘導する文章が記載されています。
3.ターゲットが記載されている電話番号に電話をかけると、偽のカスタマーサポートに繋がるようになっており、偽のカスタマーサポートからウェブサイトに遷移したり、アプリをダウンロードしたりするよう指示が出されます。
4.ターゲットに対して、ウェブサイトやアプリのリモートアクセスを許可するよう指示を出した後、端末内に記録されているクレジットカード情報を盗んで不正利用したり、銀行口座情報を盗んで不正送金したりなどします。
コールセンター詐欺における最初のきっかけはメールですが、「被害者が自ら偽のカスタマーサポートに電話をしてしまう」というところがこの詐欺の最大の特徴です。
身に覚えのない請求やお知らせなどのメールが届いた場合、メール内に記載されている電話番号に安易に電話をかけないようご注意ください。
2位:ビジネスメール詐欺
ビジネスメール詐欺とは、企業を狙ったフィッシング詐欺のことで、企業の重要な情報が盗み出されたり、不正送金の被害に遭うなど、莫大な被害が発生する可能性がある非常に悪質な詐欺手口となっています。
過去のビジネスメール詐欺では、会社のCEOや役員、上司などになりすまし、部下にメールで電子ギフトカードを購入するよう依頼する「ギフトカード詐欺」が横行していました。
次のビジネスメール詐欺では、会社の役員や従業員、その関係企業のメールアカウントに侵入し、その人のメールアドレスからフィッシングメールを送信する手口が確認され、メールアドレスでなりすましを判別できない場合が多いため、被害が多く発生しました。
そして最新のビジネスメール詐欺では、実在する企業のアカウントからメールを送信し、フィッシング攻撃を行うという非常に巧妙な手口が用いられるようになりました。
また、最新のビジネスメール詐欺は、実在する企業のアカウントからメールを送信するため、迷惑メールフィルターなどで防ぐことがほぼ不可能という特徴を持ちます。
ビジネスメール詐欺の手口は年々巧妙化しており、被害も非常に増えています。
個人のメールと違い、ビジネスメールの場合だと重要なお知らせが届く可能性があるため、メールを無視することが難しい傾向にあります。
そのため、ビジネスメール詐欺の被害を防ぐためには、メールの送り主は誰なのか、内容に怪しい点はないか、といったことを常に確認するようにしましょう。
ビジネスメール詐欺の詳しい手口はこちらの記事で解説していますので、あわせてご参照ください。
1位:投資詐欺
アメリカのみならず、近年では世界的に投資詐欺の被害が深刻化しています。
その筆頭ともいえるのが、InstagramやFacebook上に掲載されている投資に関する詐欺広告による投資詐欺被害です。
投資に関する詐欺広告では、有名人や著名人、実在する証券会社の名を騙ったり、実在する人物の写真や音声からAIで合成したフェイク動画などで投資へ勧誘する広告を掲載し、集客をしています。
オーストラリアでは、InstagramやFacebookを運営しているMeta社に対して、詐欺広告への投資を怠ったとして提訴するなど、世界的に甚大な被害が発生していることがうかがえます。
またアメリカでは、仮想通貨に関する詐欺被害が非常に増えており、2022年度の被害額は25億ドルで、2021年から183%も被害が増えたということです。
アメリカのネット詐欺まとめ
いかがでしたでしょうか。
ネット詐欺の被害は、日本だけでなくアメリカをはじめ、世界中で深刻な被害をもたらしています。
また、アメリカも日本と同様に若い世代より高齢者の方が狙われやすく、被害額も大きい傾向にあります。
今現在、日本であまり猛威をふるっていない詐欺手口でも、遅れて日本に上陸し、大きな被害を生む可能性があります。
そのため、常に詐欺の手口や事例を知っておくことが大切です。
この記事を通して、一人でも多く詐欺の被害が防げることを願っています。