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電話を通じて家族や警察などを装い、お金を騙し取る振り込め詐欺の被害が後を絶ちません。
振り込め詐欺被害を、連日ニュースや新聞で報じているにもかかわらず、被害が減らないのはなぜなのでしょうか。
それは、振り込め詐欺の手口が巧妙化しているからです。
そこでこの記事では、振り込め詐欺の手口や事例、返金方法について、詐欺返金110番が解説していきます。
振り込め詐欺の手口
振り込め詐欺の手口は、大きく分けて4種類あります。
- オレオレ詐欺
- 架空請求詐欺
- 融資保証金詐欺
- 還付金詐欺
これらを詳しくご紹介します。
オレオレ詐欺の手口
オレオレ詐欺とは、電話を利用して家族・警察官・弁護士・病院などを装い、家族が起こした事件・事故に対する示談金などの名目で、現金を騙し取る手口です。
「携帯電話番号が変わった」「風邪ひいて声が変わった」などの言葉は、家族になりすました詐欺師の常套句ですので、こういった内容の電話にはくれぐれもご注意ください。
オレオレ詐欺については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
架空請求詐欺の手口
架空請求詐欺とは、未払いの料金があるなど架空の請求で脅し、現金を騙し取る手口です。
「払わなければ裁判になる」「延滞料金がかかる」など、様々な言葉で支払うよう要求してきますが、身に覚えのない請求は詐欺の可能性が非常に高いと考えられますので、支払わないよう十分ご注意ください。
架空請求については、こちらのワンクリック詐欺・架空請求の返金方法を弁護士が解説記事で詳しくご紹介しています。あわせてご参照ください。
融資保証金詐欺の手口
融資保証金詐欺とは、融資を申し込んできた者に対し、保証金などの名目で、現金を騙し取る手口です。
「お金を借りるためには、先に保証金を払え」という内容は、詐欺の可能性が非常に高いと考えられるため、十分ご注意ください。
融資保証金詐欺の詳しい手口は、こちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてご参照ください。
還付金詐欺の手口
還付金詐欺とは、公的機関や金融機関を名乗り、税金等の還付が受けられると謳い、ATMを操作させ、お金を騙し取る手口です。
公的機関や金融機関が、還付を知らせる電話をかけることは絶対にありません。
また、公的機関や金融機関の職員が、ATMを操作するよう指示をすることも絶対にありません。
還付金が受け取れるといった内容の電話は詐欺なので、信じないようご注意ください。
還付金詐欺については、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご参照ください。
振り込め詐欺の最新の手口
振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺は、手口が巧妙化しています。
そこで、最新の手口を2つご紹介します。
- 振り込め詐欺の救済を名乗る詐欺
- 預貯金・キャッシュカード詐欺
振り込め詐欺の救済を名乗る詐欺
振り込め詐欺の救済を名乗る詐欺とは、振り込め詐欺の被害者に対して、金融機関の職員などを装い電話をかけ、被害金の回復を謳い、返金手続きの名目でATMへ誘導し、お金を振り込ませる手口です。
公的機関を連想させる名称や、公的機関を名乗っているケースも見受けられますが、これらは国や自治体とは一切関係がありません。
詐欺の損害を取り戻すかのように見せかけ、さらにお金を騙し取ろうとする非常に悪質な詐欺手口なので、十分ご注意ください。
預貯金・キャッシュカード詐欺
預貯金・キャッシュカード詐欺とは、警察官や金融機関の職員などを名乗り、キャッシュカードや通帳を騙し取る手口です。
- 口座が犯罪に利用されている
- キャッシュカードの取替が必要
- 変更手続きには4桁の暗証番号が必要
これらの言葉は、預貯金・キャッシュカード詐欺で良く使われる常套句です。こういった内容は、詐欺で間違いないと考えられるので、くれぐれもご注意ください。
警察官や職員がカードを預かったり、暗証番号を聞いたりすることは絶対にありません。
キャッシュカード詐欺盗や、預貯金詐欺については、下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
振り込め詐欺の対策5選
では、振り込め詐欺の被害に遭わないためにはどうしたらよいのでしょうか。
そこで、振り込め詐欺の被害に遭わないためにできる対策を5つご紹介します。
知らない番号からの電話に出ない
知らない番号からの電話に出ないことが基本です。
また、あわせて常に留守番電話機能を設定する、迷惑・悪質電話防止装置付きの電話機を活用することで、振り込め詐欺をはじめとする様々な詐欺被害に遭う可能性をグッと減らすことができます。
自宅に固定電話を設置している方は、電話の防犯対策を見直してみるとよいでしょう。
お金の話が出たらまずは事実確認をする
「すぐにお金を振り込んでほしい」などと言われても、電話の相手が本物なのか、事実確認をすることが大切です。
まずは本人に確認、家族や警察に相談してみましょう。
普段から家族間で連絡を取り合っておく
家族間で、お互いの勤め先の番号や勤務時間帯、仕事内容などの詳細情報を共有し、連絡を取り合うことが大切です。
また、怪しい出来事が起こった際に、家族にすぐ相談できる環境も、とても大切です。
とくに高齢者の方は、孤独で抱え込んでしまう方も多くいらっしゃいます。家族で支えあいながら、詐欺被害から身を守りましょう。
詐欺の手口を知っておく
詐欺の被害に遭わないためには、詐欺の手口を事前に知っておくことがとても大切です。
詐欺の手口は巧妙化しており、どんどん新しい手口で詐欺被害が生まれています。
詐欺の手口を家族間で共有したり、ニュースを見たりしながら、常に新しい情報を知っておくことを心がけるとよいでしょう。
暗証番号や個人情報を教えない
クレジットカードやキャッシュカードの暗証番号、メールアドレスや住所などの個人情報は、第三者に教えないようにしましょう。
警察を名乗っていても、銀行職員を名乗っていても、クレジットカードや通帳、印鑑などは決して渡してはいけません。
振り込め詐欺の被害事例
ではここで、実際に発生した振り込め詐欺の被害事例をご紹介します。
振り込め詐欺の被害事例1
振り込め詐欺で98万円を騙し取られた50代女性の被害事例をご紹介します。
息子を装った男から「僕だけど、携帯電話を落として電話番号が変わった」という電話がかかってきた。
その際、息子の声に違和感があったため確認すると、「風邪ひいて声が出にくくなった」「オレオレ詐欺じゃないよ」と言われ、女性は信用してしまった。
翌日、息子を名乗る男から再び電話がかかってきて「株を買うのに借金したが、今日中に返金しないと書類があっちに回る。」と言われ、女性は「ヤクザが絡んでいたら大変。息子の人生が台無しになってしまう」と思い、指示通りATMから98万円を振り込んでしまったという。
振り込め詐欺の被害事例2
振り込め詐欺で150万円をだましとられた70代女性の被害事例をご紹介します。
息子を装った男から「電話番号が変わった」という電話があった際、「扁桃腺が腫れて声がでない」と言われた。実際の息子も扁桃腺が弱かったため、女性は信じてしまった。
翌日、「父さんはいる?」と電話がかかってきた際、「普段はオヤジとお袋というのに変だな」と思ったが、「株で損をして会社の金に手を付けてしまった。今日中に返さなければいけない。父さんには絶対言わないで」といわれ、急いで金融機関の窓口に振り込みに行った。
金融機関の窓口で、「振り込め詐欺ではないか」と確認されたが、早く送金したかったので、「孫の大学入学資金だ」と嘘を言って、150万円を振り込んだという。
振り込め詐欺の返金方法
振り込め詐欺の被害に遭ってしまった場合、返金請求をすることはできるのか、というご相談を受けたことがあります。
結論からお伝えしますと、振り込んでしまったお金を取り返すことができる可能性は、非常に低いと考えられます。
ですが、2007年に制定された振り込め詐欺救済法により、被害金の返金が叶う可能性があります。
そのため、振り込め詐欺の被害に遭ってしまった際は、速やかに警察へ相談するようにしてください。
返金が困難な振り込め詐欺には要注意!
振り込め詐欺をはじめとする詐欺被害を未然に防ぐためには、「自分が詐欺被害に遭うはずがない」といった自信を捨てることも大切です。
「どんな話も、全て詐欺かもしれないと疑う気持ち」を持ち続けることが、詐欺被害を防ぐことにつながるからです。
振り込め詐欺の被害に遭ってしまった場合は、速やかに警察へ相談してください。
当サイトの願いとしては、振り込め詐欺が撲滅することです。
この記事を通して、振り込め詐欺の被害に遭う方が一人でも減ることを願っています。
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