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PayPayの資金が増えるとうたい、お金をだましとる手口の「PayPay送金詐欺」とは別の事件ですが、PayPayに関連した詐欺事件の逮捕事例をご紹介します。
2021年7月、埼玉県内のディスカウントショップにおいて、あらかじめ用意していた「決済音」を店員に聞かせ、PayPayで支払いを行ったと装い、食料品など8,200円相当をだまし取った疑いで、30代の男が逮捕されました。
店側は決済終了の画面まで確認せず「決済音」で支払いが完了されたと信用していましたが、容疑者の男が店を訪れる日に売上額が合わないことが相次いだため、警察に相談したところ犯行が発覚。男は「金に困ってやった」と容疑を認めており、警察は余罪も含めて捜査を進めているとのことです。
PayPay決済終了確認を怠った店側の過失はある?
今回のPayPay関連詐欺は、「決済音」を鳴らして騙すという、いたって単純な手口でした。
当然ながら、詐欺行為を働いた男が悪いのは言うまでもありません。
しかし、ネット上では「確認しなかった店側が悪い」と店を責める声も多くあり、様々な意見が飛び交う事態となりました。
では、客側の詐欺行為で店側が被害を受けた場合は、返金できるのでしょうか?
店側はPayPay返金補償を受けられる?
今回ご紹介したPayPayに関連する詐欺被害では、店側は略取された代金の補償は受けられるのでしょうか?
PayPayの利用規約では、
PayPayでの決済において、悪意ある者による不正取引が行われた場合でも、原則加盟店に取引金額の全額を入金します。
また、不正利用による被害に遭われた方などへの補償が発生した場合はPayPayが負担し、加盟店に負担を求めることはありません。
とされている一方で
加盟店側に故意または重大な過失などがあった場合は、入金しない場合および負担を求める場合があります。
との記載があります。
今回の詐欺事件では、店側の確認不足もひとつの原因と指摘されているため、それが「故意または重大な過失」とされる可能性があり、返金補償の対象外となることも考えられます。
おそらくほとんどのお店では決済完了画面の確認まで行っていると思いますが、忙しくて確認作業を怠ってしまうこともあるかもしれませんが、必ず支払い完了画面まで確認するよう、店側へ注意喚起を促す事件となりました。
PayPay詐欺被害、警察は返金できる?
結論からお伝えしますと、警察では返金できません。なぜなら、警察の役目はあくまで犯人を逮捕することだからです。
犯人に返済能力があれば返金を求めることはできますが、今回ご紹介した詐欺事件では、逮捕された容疑者は「金に困ってやった」と供述していることから、被害額の返金は困難であることが予想されます。
PayPayに関連した詐欺被害に遭ってしまった時は、速やかに警察へ相談するようにしましょう。
PayPay送金詐欺については、PayPay送金詐欺の返金方法を解説の記事で詳しく解説しておりますので、ご参考になれば幸いです。