目次
近年では、投資に関する詐欺が横行しています。
その中でも、偽の海外証券会社やFX業者にお金を振り込ませる詐欺被害が急増しています。
そこでこの記事では、
- 偽の証券会社・FX業者に振り込ませる手口とは
- 無登録のFX業者へ勧誘される手口
- 偽のFX業者・証券会社の見分け方
- 偽のFX業者による詐欺被害の返金方法
これらについて、解説していきます。
偽の証券会社・FX業者に振り込ませる詐欺の手口とは
SNSやインターネット上で知り合った人物から投資へ勧誘され、偽の証券会社やFX業者の口座に送金させる詐欺の手口が横行しています。
詐欺師は、実在する証券会社そっくりの偽サイトを作ったり、存在しない架空の証券会社を名乗ったりして、詐欺師が指定する口座にお金を振り込ませたり、仮想通貨で送金をさせたりしています。
偽のサイト上では、利益が出たように見せかけて、いざ出金しようとすると「税金」「違約金」「マネーロンダリングの疑い」など様々な口実で出金を拒否するだけでなく、証拠金などの名目でさらに入金するよう求める手口が確認されています。
そこで、偽のFX業者に振り込みをさせる詐欺の手口をご紹介します。
詐欺広告から誘導される手口
近年、インスタやFacebook上に掲載されている詐欺広告が大きな問題となっています。
実業家として有名な前澤友作氏や、ホリエモンこと堀江貴文氏、Youtuberのヒカキン氏などの著名人画像を無断で使用した広告が大量に掲載されています。
「実在する会社名を騙る」「著名人の画像を無断使用する」といった手口が横行しており、詐欺広告から誘導された先が、偽の海外証券会社やFX業者で、お金を騙し取られるといった被害が相次いでいますので、くれぐれもご注意ください。
LINEグループから誘導される手口
突然LINEグループやオープンチャットに招待され、そこから投資詐欺の被害に遭うトラブルが増えています。
LINEの投資グループ内の会話は、メンバーを装ったサクラによって投資利益の報告や投資に関する質問などを積極的に発信しています。
その後、サクラから個人LINEが届いたり、「投資の先生」などと呼ばれる人を紹介されたりする手口も見られています。
「FX投資を始めるなら勢いがある今がチャンス」
「先生の指示通りにすれば必ず利益がでる」
などといったメッセージを個別で送ることで、「自分も儲かるかも」という心理状態になり、ターゲットを騙しやすくなるからです。
見知らぬ人からLINEグループやオープンチャットに招待された場合は詐欺であると考えらえるため、話を信用ないようくれぐれもご注意ください。
ロマンス詐欺の手口
ロマンス詐欺とは、外国人を騙り恋人や結婚相手になったかのようにふるまい、金銭を送金させる特殊詐欺の一種です。
ロマンス詐欺では、知り合ってすぐに外国人から積極的に求愛されるという特徴があります。
やり取りを通じて仲が深まったころ、金銭を要求してきます。
- 二人の将来のため投資をしよう
- 贈り物を送ったが税関で止められた
- 身内もしくは自分が大きな病気にかかっている
- 結婚資金を送金した。受け取るための手数料を支払ってほしい
ロマンス詐欺では、海外の口座や仮想通貨などの投資口座へ送金させるなど、様々な手口で送金させるケースが確認されていますが、近年では偽の海外FX会社や証券会社に振り込ませる事例が増えています。
マッチングアプリで知り合った外国人から積極的に求愛され、会ったことがないにもかかわらず将来の話や結婚話をされ、お金を要求された場合はロマンス詐欺だと考えられるため、くれぐれもご注意ください。
ロマンス詐欺の詳しい手口や返金方法は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
無登録のFX業者へ勧誘される手口
無登録のFX業者や証券会社へ誘導され、詐欺の被害に遭うケースも多発しています。
日本では、日本居住者のため、または日本居住者を相手方としてFXなどの金融取引を行う場合、金融庁への申請・登録が必須です。
詐欺業者の可能性があるにもかかわらず勧誘を行っている悪質な手口が確認されています。
無登録業者へ誘導を行う手口は、上記でご紹介した手口と同様に行われることが多いです。そこで、それ以外の手口をご紹介します。
アフィリエイターから誘導される手口
アフィリエイトとは、企業の商品やサービスを紹介し、成約した場合に紹介者に報酬が発生する仕組みです。
アフィリエイターは、無登録業者を第三者を装った自身のブログやサイトで紹介し、ブログやサイト経由で無登録業者へ口座開設や取引を開始した場合に報酬を得ています。
アフィリエイターにとって、成約をさせて報酬を得ることが目的であるため、紹介先が無登録業者かどうかは関係ありません。
そのため、ブログやサイトで紹介されているFX業者や海外証券で詐欺被害に遭う可能性が非常に高いため、くれぐれもご注意ください。
ポイントサイトから誘導される手口
ポイントサイトとは、ポイントサイト内で紹介されているサービスに登録したり、サービスを利用することでポイントがもらえるサイトのことです。
ポイントは現金やギフトカード、電子マネーなどに交換することができるため、主婦層を中心に人気を集めています。
そんなポイントサイト内で、無登録のFX業者が紹介されていたことが確認されています。
ポイントサイト側は、高額な広告掲載料を受け取れることから、無登録業者を紹介していることもあるようです。
こうしたリスクもはらんでいるため、ポイントサイトを利用する際はくれぐれもご注意ください。
偽のFX業者・証券会社の見分け方
身近に潜む偽の海外証券会社やFX業者による詐欺に巻き込まれないためにはどうしたらよいのでしょうか。
そこで、偽のFX業者や証券会社の見分け方をご紹介します。
ネットで業者名を調べる
InstagramやFacebook上の広告や、LINEグループやオープンチャットからの勧誘、知人や友人からの勧誘など、投資に関する勧誘を受けた場合は、必ずFX業者や証券会社について調べるようにしてください。
なぜなら、公式サイトから偽サイトに対する注意喚起や、同様の手口による詐欺被害が見つかる可能性があるからです。
そのため、まずは一度、「業者名や入金先の口座名」などで検索をしてみることをおすすめします。
著名人が使用されているSNS上の投資広告は詐欺だと考える
前澤友作氏や堀江貴文氏、田村淳氏などの著名人が、FacebookやInstagram上の詐欺広告で名前や画像を無断使用されています。
経済アナリストや大学教授、政治家など、実に様々な著名人らが無断使用されており、詐欺広告から投資詐欺の被害に遭う方が相次いでいます。
現在大量に掲載されている芸能人・著名人の名前・画像が使用されている広告は、全て詐欺であると考えられるため、著名人らが掲載された投資広告から投資に参加しないようご注意ください。
LINEグループは全て詐欺だと考える
投資に関するLINEグループに招待された方の中には、「たくさんあるグループの中には詐欺じゃないものもあるのではないか」と考える方もいらっしゃいます。
ですが、見知らぬ相手をLINEグループへ勝手に招待すること自体、まともな企業では考えられない行為です。
そして、投資に関するLINEグループの目的は、投資詐欺へ勧誘することです。つまり、100%詐欺であると考えられます。
そのため、見知らぬ相手からLINEグループに招待された場合は詐欺であると考え、すぐに退会・ブロックをしましょう。
また、友だち以外からのメッセージを拒否することで、勝手にグループへ追加される詐欺被害も防ぐことができるため、今一度ご自身の設定を確認してみてください。
- 「ホーム」→右上の⚙マークをタップ
- 「プライバシー管理」→「メッセージ受信拒否」をオンにする
金融庁に登録された事業者か確認する
日本では、日本居住者のため、または日本居住者を相手方としてFXなどの金融取引を行う場合、金融庁への申請・登録が必須です。
そのため、投資を始める際、その業者が金融庁に登録された事業者か確認してください。
金融庁から認可を受けている事業者は、こちらから確認できます。
またネット上では、外国の金融ライセンスを取得していれば、日本で無登録事業者であっても問題ないという誤った情報が散見されています。
無登録事業者による詐欺被害が相次いでいるため、くれぐれもご注意ください。
偽のFX業者による詐欺被害の返金方法は?
結論からお伝えしますと、偽のFX業者に騙し取られたお金の返金は非常に困難な事例が多いです。
偽のFX業者による詐欺被害の返金相談を受け付けている弁護士事務所や探偵業者などが多数あります。
ですが、これらの業者の中には、「返金が難しい事案であるにもかかわらず、返金の可能性を謳い、着手金を騙し取る」悪質な業者も確認されています。
着手金とは、事件を依頼した段階で発生する費用であり、依頼者の希望が叶う・叶わないにかかわらず原則返金されません。
また、着手金の相場は、被害総額の5%程度で算出されるケースが多いです。
被害総額の5%だった場合 |
被害総額500万円 ⇒ 25万円の着手金 |
被害総額1000万円 ⇒ 50万円の着手金 |
被害総額3000万円 ⇒ 150万円の着手金 |
被害総額1億円 ⇒ 500万円の着手金 |
そのため、被害額が大きければ大きいほど、着手金も高額になります。
ただでさえ詐欺被害による経済的損失を被っている依頼者にとって、高額な着手金が金銭的な二次被害となってしまいます。
そのため、弁護士や探偵事務所に返金相談をする際、着手金が発生する場合にはくれぐれもご注意ください。
偽の海外FX業者や証券会社には要注意!
様々な手口で偽の海外証券会社やFX業者に振り込ませる事例が多発しています。
偽サイト上では利益が出ているように表示されるため、いざ出金しようとすると出金拒否や違約金などの名目でさらに入金を求められ、多額のお金を騙し取られてしまいます。
投資に関する詐欺広告を大量に掲載されていることから、今後も被害は増加していく一方であると考えられます。
第三者から見れば確実に詐欺だと気づけることも、当事者になると詐欺であると気づくことが難しくなってしまいます。
そのため、お金や投資に関係する話が出た場合は、家族や友人に相談する勇気を持つことも大切です。
当サイトとしての願いは、投資詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。
この記事を通して、被害撲滅の一助になれば幸いです。