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2023年に入り、東南アジアを拠点にしている特殊詐欺グループが相次いで摘発・逮捕されており、特殊詐欺撲滅に向けて警察が本気を出しています。
警察が特殊詐欺グループの摘発を強化したきっかけに、2022年から2023年にかけて全国各地で発生した強盗事件が挙げられます。
全国各地で連日のように発生していた強盗事件は全国広域強盗事件と呼ばれ、東京都狛江市で発生した強盗殺人事件をきっかけに大々的に報じられるようになり、日本中を震撼させました。
そして、2023年2月、フィリピンを拠点に日本各地で発生していた強盗を指示していたとみられる特殊詐欺グループのリーダー格の男らを逮捕したことを皮切りに、東南アジアを拠点にする特殊詐欺グループが次々と摘発されています。
そこでこの記事では、2023年10月に報じられた、フィリピンを拠点にした特殊詐欺グループのリーダー格の男に逮捕状がでた事例について解説します。
特殊詐欺グループのリーダー格の男に逮捕状
フィリピンを拠点にしていた特殊詐欺グループのリーダー格の男に、詐欺と窃盗の容疑で逮捕状が出たことが捜査関係者への取材でわかりました。
特殊詐欺グループは闇バイトへの募集をSNS上で行うなどしてメンバーを集め、これまでにグループの約50人を逮捕、被害総額は少なくとも5億円にのぼるとみられています。
逮捕状が出てるのは、住所・職業不詳の男(33)です。
捜査関係者によりますと、男は滞在先のフィリピンから、日本国内にいる実行犯に対し現金回収の指示を出していたとみられています。
また、男の逮捕状の容疑は、2022年4月、大阪府に住む80代の女性に「キャッシュカードが不正に使われている」などと嘘の電話をかけ、キャッシュカードを騙し取り、現金およそ200万円を引き出した疑いです。
男は2023年7月、外務省から旅券返納命令を受けており、男の旅券はすでに失効してますが、まだ帰国せず現在もフィリピンに滞在しているとみられています。
強盗事件から身を守る対策とは
世間を震撼させた一連の広域強盗事件ですが、強盗事件から身を守る対策はあるのでしょうか。
そこで、すぐにできる対策をご紹介します。
知らない番号からの電話には出ない
以前までの強盗事件は、家主の不在を狙った犯行が一般的でしたが、最近では在宅中を狙った犯行が急増しています。
その理由は、在宅中に押し入ることで、貴重品や現金のありかを確実に知ることができるからです。
ターゲットとなる家が在宅中かどうか、電話をかけて確かめる「アポ電」という手法がとられていたことも判明しているため、知らない番号からの電話に出ることは大変危険です。
また、強盗事件以外でも、特殊詐欺被害のきっかけは電話であることが多いため、知らない番号からの電話にでないことを徹底するだけで、多くの詐欺被害を未然に防ぐことができます。
自宅のセキュリティを強化する
自宅に現金や高価な貴重品を保管している方は、自宅のセキュリティを見直し・強化するようにしてください。
ホームセキュリティを導入することで、不審者が侵入した際の警報音や、警察へ通報されるなど、犯罪者にとって様々なデメリットが発生します。
デメリットが大きい家は狙われにくくなるため、非常に効果的だといえるでしょう。
特殊詐欺を防ぐ対策
では、特殊詐欺の被害に遭わないためにはどうしたらよいのでしょうか。
そこで、特殊詐欺の被害に遭わないためにできる対策を5つご紹介します。
知らない番号からの電話に出ない
特殊詐欺の被害は、知らない電話番号からの電話をきっかけに被害に巻き込まれるケースが数多く確認されています。
そのため、知らない番号からの電話に出ないことを徹底して下さい。
また、あわせて常に留守番電話機能を設定する、迷惑・悪質電話防止装置付きの電話機を活用することで、振り込め詐欺をはじめとする様々な詐欺被害に遭う可能性をグッと減らすことができます。
自宅に固定電話を設置している方は、電話の防犯対策を見直してみるとよいでしょう。
お金の話が出たらまずは事実確認をする
「すぐにお金を振り込んでほしい」などと言われても、電話の相手が本物なのか、事実確認をすることが大切です。
まずは本人に確認、家族や警察に相談してみましょう。
普段から家族間で連絡を取り合っておく
家族間で、お互いの勤め先の番号や勤務時間帯、仕事内容などの詳細情報を共有し、連絡を取り合うことが大切です。
また、怪しい出来事が起こった際に、家族にすぐ相談できる環境も、とても大切です。
とくに高齢者の方は、孤独で抱え込んでしまう方も多くいらっしゃいます。
家族で支えあいながら、詐欺被害から身を守りましょう。
特殊詐欺や強盗には要注意!
特殊詐欺の手口は、メディアによる報道などにより認知度は高まっているものの、被害は減少することなく増加の一途をたどっています。
また近年では、特殊詐欺グループの指示による強盗事件が増加していることもあり、常に注意が必要です。
日本の警察は、特殊詐欺撲滅に向けて日本国内だけでなく海外を拠点とする特殊詐欺グループの摘発を強化していますが、いたちごっこの状態が続いています。
特殊詐欺の被害に遭わないためには、事前に手口や事例を知っておくことや、何かあったときに家族や友人にすぐ相談できる環境を作っておくことが大切です。
この記事を通して、特殊詐欺の被害を防ぐ一助になれば幸いです。
特殊詐欺の詳しい手口は、こちらの記事をご覧ください。