合同会社ネオリバースのトケマッチはどんな事件？詐欺？返金できる？

高級ブランド時計を月額制でレンタルできるユーザーと、高級ブランド時計を預託することで毎月の収益を得ることができるオーナーをつなぐサービスを提供していた「トケマッチ」が、2024年1月31日、突如解散を発表しました。

少なくとも500本以上の高級ブランド時計が所有者の元に返却されておらず、利用者からは「詐欺？」「返却されるの？」「返金対応はある？」といった不安の声が上がっています。

そこでこの記事では、合同会社ネオリバースのトケマッチ事件の概要や手口、返金の可能性について、詐欺返金110番が分かりやすく解説します。

合同会社ネオリバースのトケマッチ事件とは

合同会社ネオリバースの会社概要

まずはじめに、高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」を運営していた合同会社ネオリバースの会社概要についてみていきましょう。

合同会社ネオリバースは、2020年7月に設立されたばかりの比較的新しい会社で、不動産事業や腕時計シェアリング事業を行っていたことが判明しています。

合同会社ネオリバースの事務所は、大阪府大阪市中央区常盤町1-4-1-608にあるとされていましたが、どうやら事務所所在地はライオンズマンション、つまり一般的な居住用マンションであることが分かりました。

合同会社ネオリバースは、一般社団法人シェアリングエコノミー協会や公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会といった団体に所属していたり、宅地建物取引業免許や古物商許可証を取得していたりと、問題を起こすような企業には見えませんでした。

福原敬済(小湊敬済)の経歴・プロフィール

合同会社ネオリバースで代表取締役を務めていた小湊 敬済（こみなと たかずみ）こと福原 敬済氏は、どんな人物だったのでしょうか。

複数の検証サイトによると、福原敬済（ふくはら たかずみ）は、一度不動産会社を立ち上げましたが、3年ほどで廃業になった過去を持つと言います。

その時の経験を生かして、新たに合同会社ネオリバースを設立しますが、こちらも3年ほどで事業は終了。

また、福原敬済氏に関するその他の情報を調べてみましたが、過去に詐欺を行った経歴や逮捕歴はないようです。

トケマッチの詐欺事件の概要

トケマッチは、高級ブランド時計を月額制でレンタルできるユーザーと、高級ブランド時計を預託することで毎月一定の収益を得ることができるオーナーをつなぐサービスです。

オーナーが預託した時計は5段階にランク分けされ、レンタルの利用有無にかかわらず、ランクに応じた使用料を受け取れていたといいます。

トケマッチは2021年1月にサービスの提供を開始しましたが、2024年1月に突然、合同会社ネオリバースの解散が発表。

それと同時にオーナーから預かっていた高級時計は半年以内に順次返却または損害賠償を支払うといったリリースを発表していましたが、その裏で代表の小湊 敬済（こみなと たかずみ）氏は中東ドバイへ出国していたことが判明。

また、代表の小湊敬済こと福原敬済氏は海外出国前、顧客から預かった高級時計ロレックスを1本、大阪の古物商に65万円で売却していた業務上横領の疑いがあることから、ICPO（国際刑事警察機構）を通じて国際手配される方針だということです。

トケマッチ事件における警察の対応は？

詐欺返金110番にも、トケマッチで高級時計を騙し取られたといった被害相談が相次いでいました。

では、トケマッチにおける警察の対応はどういったものなのか、解説します。

警察は、業務上横領の容疑で27件の被害届を受理しており、着服された腕時計は約70本（約1億円相当）に上ると見ています。

また、捜査関係者によると、合同会社ネオリバースに関連する銀行口座には、トケマッチでレンタルをした人からの入金記録が確認されておらず、預かった腕時計を貸し出ししていた形跡も見られていないということです。

さらに、合同会社ネオリバースは解散直前にもオーナーらから時計を預託するよう持ち掛けながら、その裏で複数の質屋などで売却していたと見られています。

警察では、初めから売却を目的に腕時計を集め、売却で得た金の一部を腕時計のオーナーに収益として支払っていた可能性もあるとみて、捜査を進めているということです。

トケマッチの詐欺被害、返却や返金される？

トケマッチで預けた高級ブランド腕時計の返却や、損害賠償の支払いがなされるのか？といった声が数多く寄せられています。

なぜなら、仮に小湊敬済こと福原敬済容疑者が逮捕された場合でも、すでに腕時計の大半は古物商を通じて売却されていると見られているからです。

しかし、高級ブランド腕時計にはシリアルナンバーがあるため、日本国内で売買されたものに関しては、足取りをつかめる可能性があるかもしれません。

合同会社ネオリバースのトケマッチ事件まとめ

高級ブランド腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」は、画期的なサービスとして注目を集めていましたが、ネット上では実際にトケマッチを通じて腕時計をレンタルしたという口コミは見つかりませんでした。

合同会社ネオリバースのトケマッチでは、全容が明らかになっていませんが、初めから高級ブランド腕時計を集めて売却するつもりで運営を行っていた可能性が否めません。

歴史ある会社でも詐欺被害や倒産に巻き込まれる可能性は十分にありますが、新しい会社の新しいサービスはよりリスクがあるということがおわかりいただけだのではないでしょうか。

近年、高級カーシェアリングサービス事業を行っていた会社が倒産し、オーナーらが多額の借金を背負う事件も発生しています。

高級カーや高級ブランド腕時計、高級バッグなど、自身が所有する高価な物は、他人に貸すことで利益を得るのではなく、自身で使用するために所有することが一番大切と言えるかもしれませんね。