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近年、「水素エネルギー事業への投資」を謳った水素エネルギー詐欺の被害が急激に増えています。
水素エネルギー詐欺は、InstagramやFacebookで大量に掲載されている詐欺広告から被害に遭うケースが多く、高額被害が相次いでいるため非常に注意が必要です。
InstagramやFacebook上の詐欺広告については、こちらの記事もあわせてご参照ください。
そこでこの記事では、2023年9月に報じられた水素エネルギー詐欺の被害事例をご紹介します。
水素エネルギー詐欺の被害事例
北海道に住む70代の男性が、水素エネルギー詐欺で6200万円を騙し取られる被害が発生しました。
警察によりますと、被害に遭った男性はSNS上で「投資、3か月で倍になる」とうたった広告にアクセスしたところ、投資情報を交換するSNSグループに誘導されたと言います。
そこで、投資指南役を名乗る2人に水素エネルギー事業やFX投資を促され、指定された口座に合わせて5回、計6200万円を振り込んだということです。
その後、取引ができなくなったことを不審に思った男性は騙されたことに気づき、警察に相談、被害が発覚しました。
警察は、SNSなどを通じた投資話は詐欺を疑い、警察の相談専用窓口#9110に連絡するよう呼び掛けています。
被害のポイントを解説
ではここで、今回ご紹介した水素エネルギー詐欺の被害事例のポイントをご紹介します。
SNS上の詐欺広告から集客
近年、水素エネルギー事業への投資を謳う水素エネルギー詐欺の被害相談では、以下のような特徴が見られています。
- 投資に関連するSNS広告からLINEグループへ招待される
- 実在する会社名を騙る詐欺広告
- 著名人を騙るLINEなどで水素エネルギー投資へ勧誘される
特に被害が深刻なのが、実業家の前澤友作さんや堀江貴文さん、お笑い芸人の西野亮廣さんや田村淳さん、投資家の桐谷広人さんや経済学者の成田悠輔さん、村上ファンドの元代表・村上世彰さんなど、様々な著名人の名や画像が無断使用された詐欺広告から、投資詐欺に巻き込まれるという事例です。
現在SNS上で掲載されている投資関連の広告で、芸能人や著名人などの名や画像が使用されている広告は全て詐欺だと考えてください。
それほど詐欺広告が大量に掲載されており、被害が深刻な状態です。
そのため、SNS上に掲載されている投資関連の広告にはくれぐれもご注意ください。
「3か月で倍になる」と謳う
水素エネルギー詐欺をはじめとする投資詐欺では、「3か月で倍になる」「必ず儲かる」などと謳い、投資に勧誘する手口が見られています。
投資は本来、利益が得られる可能性がある一方で、損失を抱えるリスクもはらんでいます。
そのため、投資をすることで「倍になる」「儲かる」といったメリットばかりを誇張して説明し、リスクに対する説明が一切ない場合は詐欺であると考えられます。
投資情報を交換するSNSグループに誘導される
近年、LINEグループやLINEのオープンチャットへの追加を誘導され、そこから水素エネルギー詐欺へ巻き込まれる事例が確認されています。
LINEグループ内はサクラで構成されており、投資に関する質問を積極的に行ったり、投資で得た利益報告などの嘘の情報を発信したりして、水素エネルギー事業に投資すれば儲かると思わせるような誘導を行っています。
また、広告からアクセス後に表示されるLINEの友だち追加画面に、著名人の画像や名が使用されている場合があります。
現在確認されているだけでも、ホリエモンこと堀江貴文氏や、村上ファンドの元代表・村上世彰氏、投資家の桐谷広人氏、経済学者の成田悠輔氏などの名を騙る詐欺LINEが確認されています。
投資関連のLINEグループ、著名人の名を騙るLINEは全て詐欺であると考えられるため、くれぐれもご注意ください。
水素エネルギー詐欺の返金方法は?
当サイトにも、水素エネルギー詐欺の被害に遭った方から、「水素エネルギー詐欺の返金はできる?」というご相談が多数寄せられています。
結論からお伝えしますと、被害状況によって異なりますが、水素エネルギー詐欺被害の返金請求が難しいケースが非常に多いと考えられます。
なぜなら、水素エネルギー詐欺は仮想通貨での投資を誘導されるケースが多く、仮想通貨による送金は、国内銀行口座振り込みよりも流れが追いにくく、送金先の個人情報開示が困難だからです。
今回ご紹介した水素エネルギ詐欺の被害のように、高額被害であるにもかかわらず、返金請求が困難である事例が非常に増えているため、くれぐれもご注意ください。
着手金による二次被害にもご注意ください
水素エネルギー詐欺の被害における返金相談を受け付けている弁護士事務所や探偵業者などが多数あります。
ですが、これらの業者の中には、「返金が難しい事案であるにもかかわらず、返金の可能性を謳い、着手金を騙し取る」悪質な業者も確認されています。
着手金とは、事件を依頼した段階で発生する費用であり、依頼者の希望が叶う・叶わないにかかわらず原則返金されません。
また、着手金の相場は、被害総額の5%程度で算出されるケースが多いです。
被害総額の5%だった場合 |
被害総額500万円 ⇒ 25万円の着手金 |
被害総額1000万円 ⇒ 50万円の着手金 |
被害総額3000万円 ⇒ 150万円の着手金 |
被害総額1億円 ⇒ 500万円の着手金 |
そのため、被害額が大きければ大きいほど、着手金も高額になります。
ただでさえ詐欺被害による経済的損失を被っている依頼者にとって、高額な着手金が金銭的な二次被害となってしまいます。
そのため、弁護士や探偵事務所に返金相談をする際、着手金が発生する場合にはくれぐれもご注意ください。
水素エネルギー詐欺には要注意!
水素エネルギー詐欺では、短期間で多額のお金を騙し取られるケースが非常に多く、早い段階で詐欺であると気が付いても高額被害になることがあります。
また、費やした金額が増えれば触れるほど詐欺であると思いたくないあまりに、どんどん入金してしまう方もいらっしゃいます。
近年の投資詐欺被害者の急増は異常事態であり、いつ誰が詐欺被害に遭ってもおかしくないような状態です。
そのため、投資を始める際は詐欺被害を防ぐため、金融庁の相談窓口や警察相談専用電話などを利用することが効果的です。
<金融サービスに関するご相談はこちら>
●金融サービス利用者相談室
☎0570-16811(平日10:00~17:00)
※IP電話・PHSからは、03-5251-6811
<不審な電話などを受けたら>
☎188
●警察相談専用電話
☎#9110(平日8:30~17:15)
当サイトの願いは、仮想通貨詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることです。
この記事を通して、少しでも多くの方が詐欺被害を未然に防げることを願っております。