【オレオレ詐欺逮捕事例】嘘での話で82歳女性から100万円詐取
 

 

オレオレ詐欺とは、電話利用して家族・警察官・弁護士・病院などを装い、家族が起こした事件・事故に対する示談金などの名目で現金を騙し取る手口です。

 

オレオレ詐欺は、1998年ごろから始まり、時間とともにオレオレ詐欺という名前や手口が認知されているにもかかわらず、なぜ被害が減らないのでしょうか。

その理由は、オレオレ詐欺の手口も巧妙化しており、「家族の声とは違う」という理由だけで見抜けなくなっていることが、一つの要因として考えられています。

 

そこでこの記事では、2023年10月に報じられたオレオレ詐欺の逮捕ニュースを、事例やポイントを踏まえて、解説します。

 

オレオレ詐欺の逮捕事例

オレオレ詐欺の逮捕事例

 

2023年10月、劇場型オレオレ詐欺の手口で「息子の喉に癌がある」などと嘘の電話をかけ、82歳の女性から現金100万円を騙し取ったとして、受け子役21歳の男が詐欺の疑いで逮捕されました。

 

<事件の概要>

①医師を名乗る男から被害女性に「息子の喉に癌が見つかった」といった電話がかかってくる

②その直後、息子の同僚を名乗る男から「自分が病院に連れて行った」などの電話がかかってくる

③息子本人を名乗る男から「病気で声がガラガラになった」と電話があった後、「会社に収めるお金が入ったキャッシュカードを忘れてきたから100万円用意してほしい」と言われた

④被害女性がお金を用意したあと、再び同僚を名乗る男から「息子さんが血を吐いてお金を取りに行けなくなった。かわりに私の息子が受け取りに行きます」と電話があり、同僚の息子を名乗る容疑者が女性の自宅を訪れ、現金を受け取った

 

事件の翌日、被害女性が息子に電話をかけたところ、一連の話が嘘であることが発覚し、息子が警察に通報しました。

 

警察は、医師役や息子役など、複数の登場人物から電話がかかってくる劇場型のオレオレ詐欺で、組織的な犯行とみて捜査をすすめているということです。

 

 

オレオレ詐欺の逮捕事例を解説

オレオレ詐欺の逮捕事例を解説

 

今回ご紹介したオレオレ詐欺の逮捕事例のポイントを解説します。

 

①医師を名乗る男から電話がかかってくる

近年のオレオレ詐欺では、医師などを名乗る人物から「息子さんの喉に癌が見つかりました」などと電話をかける事例が数多く確認されています。

その理由は、家族の声と違うことに違和感を持たれないためや、家族の病気が発覚したことにより冷静な判断ができなくなることを狙ったものだと考えられます。

 

病院や医師をかたる電話からはじまるオレオレ詐欺が急増しているため、まずは家族に確認の連絡を取るなど、落ち着いて対応するようにしましょう。

 

 

②同僚を名乗る男から電話がかかってくる

近年のオレオレ詐欺では、複数の人物が登場する劇場型の手口が増えています。

劇場型のオレオレ詐欺の特徴は、家族の名前や家族構成などを把握しているだけでなく、非常によく練られたストーリーで詐欺を働くという点です。

例えば、息子の同僚を騙る際、実際の息子が働いている会社名を名乗ったり、仕事内容が合っていたりなど、です。

 

今のオレオレ詐欺の実行犯たちが手にしている名簿には、名前はもちろん家族構成や家族の勤め先、貯蓄額など、実に詳細な情報が記載されているため、電話口の話は絶対に信用せず、お金を用意する前に、家族に確認を取ることを決して忘れないでください。

 

 

③息子ではない人物がお金を受け取る

近年のオレオレ詐欺では、お金を振り込ませるのではなく、対面で現金を受け取るケースが非常に増えています。

その理由は、振り込みの場合、被害者が詐欺に気が付き警察に通報すると、振込先の銀行口座が凍結されて、お金が引き出せなくなるリスクがあるからです。

対面で現金を受け取る場合、本物の息子が取りに行くことはないため、同僚の息子などを名乗る人物が代わりに受け取っても違和感を感じさせないように、劇場型の手口が使われていると考えられます。

 

 

オレオレ詐欺の返金について

オレオレ詐欺の返金について

 

オレオレ詐欺で騙し取られたお金の返金は、困難であるケースが非常に多く存在しています。

なぜなら、オレオレ詐欺で逮捕されているのは、受け子などの末端の人間で、逮捕されてもお金は主犯格に流れてしまっているため、逮捕された受け子には返済能力がないと考えられるからです。

 

ですが、返金の可能性が0というわけではありません。

 

銀行振り込みでお金を騙し取られた場合には、振り込め詐欺救済法により、被害金の回復が叶う可能性があります。

振り込め詐欺救済法とは、銀行振込によってお金を騙し取られた場合に警察や振込先の金融機関に連絡を行えば、振り込んだ口座を凍結し、その口座の残高や被害額に応じて、被害額の全部または一部の返金を受けられるものです。

銀行振込による詐欺被害に遭った場合は、いち早く口座を凍結することで返金を受けられる可能性が高まります。

 

しかし、今回ご紹介したオレオレ詐欺の事例のように、振り込みではなく対面でお金を渡してしまった場合は、振り込め詐欺救済法が適用されないため、返金される可能性は非常に低いと考えられます。

 

オレオレ詐欺の被害に気がついたら、速やかに警察へ通報してください。

 

 

オレオレ詐欺には要注意!

オレオレ詐欺には要注意!

 

オレオレ詐欺の手口は巧妙化しており、子供や孫を思う気持ちを悪用し、冷静な判断ができない状態でお金を騙し取ります。

またそれと同時に、警視庁が発表した『オレオレ詐欺被害者等調査の概要について』によりますと、被害者のうち95.2%が「自分は詐欺に遭わない自信があった」と答えており、詐欺に遭わない自信を持つことが非常に危険であるということが分かりました。

 

オレオレ詐欺を防ぐ方法
  • 見知らぬ電話番号からの電話には出ない
  • 家族を騙る電話があったら、まずは本人に確認する
  • お金を用意する前に家族や第三者に相談する
  • 常に詐欺に遭う可能性を考える

 

オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺では、相手の冷静な判断力を奪い、家族や第三者に相談する時間を与えないような方法でお金を騙し取ろうとします。

 

そのため、頭が真っ白になってしまうような状況であっても、家族に必ず確認するということを忘れないようにしてください。

また、どんな状況であっても、「詐欺かもしれない」と疑う気持ちを忘れないことも大切です。

 

当サイトとしての願いは、オレオレ詐欺をはじめとるす特殊詐欺が撲滅することです。

この記事を通して、オレオレ詐欺の被害に遭う方が一人でも多く減ることを祈っています。

 

オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺については、こちらの振り込め詐欺の返金方法を解説記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご参照ください。

 

 

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