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近年、SNSを通じた投資詐欺の被害が非常に深刻です。
インターネットやSNS上に掲載されている投資関連の広告にアクセスしたことがきっかけで、投資詐欺に巻き込まれてお金を騙し取られるという事例が連日のように発生しています。
テレビや新聞などを通じて投資詐欺への注意喚起はなされているものの日に日に手口が巧妙化していることから、被害減少には至っておらず、増加の一途をたどっています。
そこでこの記事では、2023年11月に報じられたSNS投資詐欺の被害事例と、SNS投資詐欺のポイントを詐欺返金110番が詳しく解説します。
SNS投資詐欺の被害事例
長野県に住む70代の男性が、2023年9月上旬から下旬にかけて投資名目で8631万円を騙し取られる詐欺事件が発生しました。
長野県警によりますと、被害額は今年最高で、過去二番目だったということです。
2023年9月上旬、男性がインターネット上に掲載されている投資関連の広告にアクセスしたところ、LINEの投資情報を交換するグループに加入することになりました。
その後、「持っている株が良くないからFXにした方が良い」「FXの取引タイミングを教える」「FXは元本が大きいほど儲けられる」などとメッセージが届いたと言います。
LINEトーク内では「指示に従ったおかげで儲けることができた」といったサクラのようなコメントが投稿されていたということです。
男性は投資目的で指定された口座に20回にわたって8631万円を振り込みましたが、利益の払い戻しがないことを不審に思った男性が消費生活センターに相談し、事件が発覚しました。
男性はインターネットバンキングを通じて振り込みを行っていたため、周囲の人が気づくことはできませんでした。
警察は、儲け話を鵜呑みにしないことや、インターネットやSNSでの投資話は詐欺を疑うよう注意を呼び掛けています。
SNS投資詐欺のポイントを解説
今回ご紹介したSNS投資詐欺の被害事例をもとに、投資詐欺のポイントを解説します。
ネット上の投資関連の広告にアクセスする
近年、InstagramやFacebookなどのSNSやインターネット上に掲載されている投資関連の広告にアクセスしたことがきっかけで、投資詐欺に巻き込まれる事例が相次いで発生しています。
その手口は、実在する著名人や証券会社などの名を騙った広告や、投資で儲かるなどと謳った広告へアクセスしたのち、LINEアカウントの追加へ誘導し、やり取りを通じて投資へ勧誘してお金を騙し取るというものです。
その他にも、「簡単に儲かる」「すぐに利益が出る」などと謳った広告も数多く確認されています。
近年の投資詐欺では、投資関連の広告にアクセスすると、「LINEの友だち追加へ誘導される」という特徴があります。
そのため、SNS上に掲載されている投資関連の広告にアクセスし、LINEアカウントの追加へ誘導された場合は詐欺だと考えられるため、LINEアカウントを追加しないようくれぐれもご注意ください。
LINEグループに招待される
近年の投資詐欺は、SNS上に掲載されている投資に関する広告にアクセスすると、LINEの友だち追加へ誘導されるという特徴が見られています。
また、ある日突然、見知らぬ人物から投資に関するLINEグループに追加されるという手口も確認されています。
さらに、投資家や著名人、経済学者など実在する人物の名を騙り、投資へ勧誘するという悪質な手口も見られているため、非常に注意が必要です。
- LINEの友だち追加へ誘導される
- 投資に関するLINEグループに招待される
LINEグループやオープンチャット内では、”投資の先生”と呼ばれる人物や、そのアシスタントを名乗る人物、サクラなどから、投資で得た利益などを積極的に発信されています。
そして、指示通りに投資すれば儲かると思わせるような誘導が行われているのです。
そのため、投資に関する情報や投資家を名乗る人物らからLINEの登録を促されたり、LINEグループに招待された場合は詐欺であると考えられるため、騙されないようくれぐれもご注意ください。
ネットバンクでお金を振り込む
近年、特殊詐欺の被害防止対策として、銀行では一日の振込上限額が設定されています。
ですがインターネットバンキングでは、まだ上限が高額に設定されていたり、上限がなかったりする場合があります。
また、インターネットバンキングを通じて振り込みを行うことで、家族や銀行窓口の職員などが詐欺に気付きにくくなってしまうのです。
- 被害額が高額になりやすい
- 周囲が詐欺に気が付きにくい
インターネットバンキングにはこうした特徴があり、詐欺が横行しやすい環境になっています。
そのため、ご家族にインターネットバンキングを利用している方がいれば、投資詐欺の事例などを共有して、被害を未然に防げるようにしてください。
利益を出金することはできない
近年の投資詐欺では、「出金できない」という特徴があります。
出金しようとすると、「出金するための手数料」や「利益に対する税金」などの名目で繰り返しお金を要求されますが、いくら追加で入金しても実際に利益の出金はできません。
なぜなら、サイト上で表示されている投資の利益は架空のものなので、実際に獲得できた利益ではないからです。
そのため、出金しようとした際に、税金や保証金などの手数料を求められた場合は詐欺だと考えられるため、被害額を最小限におさえるためにも絶対に追加で入金しないようご注意ください。
SNS投資詐欺の返金方法は?
当サイトに、「投資詐欺で騙し取られたお金は返金できるのでしょうか?」というご相談が多数寄せられています。
結論からお伝えしますと、投資詐欺の返金は非常に困難なケースが多いと考えられます。
なぜなら、こうした投資詐欺は海外を拠点とした大規模な犯罪組織による犯行であることが多く、お金の流れを追うことが非常に難しいからです。
ですが、返金の可能性は0ではありません。
そこで、投資詐欺で考えられる返金方法をご紹介します。
振り込め詐欺救済法に基づく返金方法
投資詐欺では、詐欺師から銀行口座振り込みを指定され、振り込みによってお金を入金する手口が報告されています。
銀行口座振り込みによりお金を騙し取られてしまった場合には、2007年に制定された振り込め詐欺救済法により、被害金の返金が叶う可能性があります。
振り込め詐欺救済法とは、銀行振込によってお金を騙し取られた場合に警察や振込先の金融機関に連絡を行えば、振り込んだ口座を凍結し、その口座の残高や被害額に応じて、被害額の全部または一部の返金を受けられるものです。
銀行振込による詐欺被害に遭った場合は、いち早く口座を凍結することで返金を受けられる可能性が高まります。
そのため、投資被害に遭ったと気が付いたら、すぐに警察へ相談するようにしてください。
SNS投資詐欺の被害には要注意!
この記事では、SNS投資詐欺の被害事例とその手口、返金方法について解説しました。
近年のSNS投資詐欺の被害は非常に深刻です。
SNSやインターネット上に掲載されていた投資関連の広告にアクセスしたことがきっかけで、高額なお金を騙し取られてしまうという事例が連日のように報道されています。
中には、投資詐欺の存在は知っていたものの、「まさか自分が騙されるとは思っていなかった」という被害者の声も多く寄せられています。
そのため、投資詐欺をはじめ様々な詐欺被害から身を守るためにも、自分は騙されないという自信を捨てて、常に詐欺の可能性を疑うことが大切です。
- SNSに掲載されている投資広告にアクセスしない
- 投資に関するLINEグループに招待されたらすぐに退室する
- 投資や儲け話を持ち掛けられた場合は家族や警察に相談する
投資詐欺の手口は日に日に巧妙化しています。
SNSで知り合った人物やSNS広告、LINEグループで知り合った人物から、儲け話や投資話を持ち掛けられ場合は詐欺だと考え、騙されないようくれぐれもご注意ください。